昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

自らを閉め出すもの


 黙す思いに、ニヒリズムのサイクルが迫る。うずくまる身体に、アナクロニズムな魔物が打ち出す幻滅が、虎視眈々と狙いを定め、辺り一帯を、焼け野原にしよう、と目論む。モノクロームの夢や、戦いの後をこすりながら、ふやけた夜に真理を打ち出す事にすら、正解はなく、そこに正義すら謳われず、自ずと見出すことが、答えへ、と変貌を遂げる。自己検疫を繰り返し、何かに感染してないか、と勘ぐる先々に操られる観念が、関係を操作し、怪しむ者を意思をすなどる。自己啓発的な肯定などは、今を誤魔化し、乗り越える事をしない。ただ考えを茶化し、自らの深淵に没入せず、没落せずに、浅はかで、浅薄なものを謳い、自らの軽薄さに迫害されるだけに至る。

 やかましいな、と耳を塞ぎ、端的な思いをはしばしにこぼし、おぼこい月日を撫でては、かすかに現れる意味が緻密に広がり、空虚さや、空疎さをソサエティーで埋め、ささやかな思いが、虚像を打ち砕き、抗う月日に被る意味も、些細な意味を積み、確かなものを、今に落とし込む、持たない者は、不幸なように見せつけられ、自らのみすぼらしさに、ルサンチマンや、ニヒリズムを抱え、歪んだ目で、正しいものを見ようともしない。ただ、そこにあるのは、羨む心から、恨むべき対象として、資本家を睨む弱視から、弱者賞賛を扇動する贋物の価値が跋扈し、あらゆる原理を利用し、応用し、混沌へと変える戦争へと持ち込む。元来言葉とは、平静を用い、和平を結び、何事にも揺るがぬ思いを、自らに即すべく、言葉とは存在する。備わるべきは、己の正しさだけであり、正しい、とされる事に魂胆など用いずに、自らの正しさだけが、自らに作用を及ぼす。何かを盾に、背負う者を、卑賤な者と呼び、何かを誘うべく、自らを卑下する者を道化と呼ぶ。何かを妨げ、何事にも屈従し、引け目や負い目を与える下世話な者から離れ、孤独に考え、孤独を考えるの、だ。月が沈み、世界も終わるころ、見つけるべき意味すら見つけ出せずに、じっと見つめる先に、あらゆる論理が詰まっている。映画が終わった後にも、世界は永続し、確かなものを今に映し出す。あらゆる疎外は、受け取り被る者により変化し、あらゆる存在は、今に見え隠れし、確かなものを孕んでは、遠ざかり消えていく。

 超電脳世界的なネットワーク化が実際に包み、リアリティーを疎外させるサイバーパンク的なものが、実体化し、あらゆる論理を機械兵に変える。満たされぬ欲求が依存的に情報にまとわりつく。情報とは、度重なる原理を積み重ねた、外側からの脅威だ、と指し示すだけのサイバーテロ的侵攻から抑圧を重ねた精神に、軽薄なロジカルさを持ち込み、ディスコミュニケーションへと至るだけのジレンマを、情報自体が生み出す。アメリカニズムが生み出した、バルガーなものや、オプティミズムに支配された生活が生み出した誤算が軋轢を加え、個人的な世界をも破壊するような結末を謳うペシミストなどを作り出し、きりがない快楽の傀儡として、あるいは、システムの機械兵として、平和を攪拌し、あらゆるバルガーなもので囲い、ルサンチマンばかりを増やす事を、結合や、統合として叫ぶ精神分析的な生産を終わらせるべく、神が死んで百年あまりが過ぎた今に見出すべき、神を超えて、信じるべき何かたるものに大義を加え、ただ生きるよりも、感じ、考える事に意味を見出し、異議を唱えるべきなの、だ。真の考察が考えを奪い、死とは、笑いに近く、途端に滑稽なものに過ぎないのだ、と自分の死を傍観し、ただ誘う笑へと、静観していく。悲しむことは、弔いにならず、共に喜ぶことが、弔いになる。

 示される意味に使命などは無く、ただあふれるままに疎外される思いだけが、瞬間を永遠に変え、与えられた意味を透過させ、すがすがしく見出す今に迫る意味が俯瞰を浄化させ、自らの永遠性にふやける位置から、いじける意味がいずこへと消え去り、帰結する運命に情緒も無く、情調を保つだけの恒常性から放たれ、自らの永遠性に引接され、こじれる事無く今の深みへと嵌まる事無く、ただ浸透していく意識が解放され、自らの永遠のサイクルへと周り続ける純粋な意志だけが、自らの力を利用し、自らの意思だけで世界を世界として認識する以前に備わったプリミティブなものだけを頼りに、こじつけられる意味に支配されず、自ら見出すものだけが、答えすら持たず、自然のままである事を理解し、あらゆる正解とは、ただ与えられ、互いに影響を及び、互いを汚すだけに至らせるのが、世界なのだ、と認識させられる事に置かれる強制により、自らの世界とは、与えられた世界に飲み込まれ、自らを見失うだけに至らせる。
 
 ただ寂寞へと迫るとりとめの無い思いが統合を強請り、錯乱する神経に忘我を謳い、現前に長ける思いが、過去へと垂れ籠め、対比されるだけの他者を介した身体が利己的な支配を受け入れ、空虚さをため込み、対比されるだけの過去から、ここまでの距離に陰湿な運命に回避されるだけの開示された痛みから、乖離していく理解や、離床するほどに生み出される苦しみに犠牲的な真理や、猜疑心ばかりが、場面で横着な支配を謳い、漂う意識は攪拌され、拡散される神経に引接される意識が緩衝を求め、退廃的なものを捨て去り、物事から横溢する純粋なものだけを掬い取り、あたかも自ら生み出したかのように示すような対価から放たれ、自らの価値だけに帰り着く事に置かれる形に導き出される対価などは、ほとんどの価値から離れ、自らの位置から宿る力だけが、その価値を価値として迎え入れ、認識する意味から、力はあふれ、背反するほどに、自らの力は増していく。

 物事からあふれる距離が、今に障壁を与え、外側から与えられる衝撃に耐えかねぬ自らの盾も見事に破壊され、入れ込まれる理由や情報が、自己を掻き乱し、与えられる影響により、自らの距離感を喪失し、与えられる影響にだけ体系的なものに組み込まれるだけの恐怖に震え、打ち出される理由に折檻され、自らの世界に閉じこもり、淘汰されるだけに根絶やしにされた記憶を解除しようと試みる事に置かれる価値観にあいまいなものが世界を覆い、自らの価値や、形に歪むだけのこころの帰路や、記憶喪失に至らせるような外傷や、代償をほころばせるだけに滅びは近づくとか定期的なペシミズムが迫るだけに死に巻き込まれる生命は、凄絶な時を踏まえ、巻き込まれる死により、生は愚鈍なものに変わり、偏る思念は、捻出される傲岸不遜さに、最たる意味を喪失し、齟齬する意識は、高邁な精神を用いず、ただ出し抜く事だけに重きを置き、趣を喪失し、生じる由縁に空疎なものをため込み、たじろぐ意識は、浪費するだけの観念に枢要な意味を用い、モチーフされる欺瞞や、憤懣だけを操る阿諛者として、互いを咎め合うだけに退嬰的な者に陥り、卑賤な位置に意味をはめ込み、互いをとどめるだけに至るような哀れみから、体制的なものにこび売り、恒常的な偏りの檻を世界だと促す妥当さに淘汰され、統合されるほどに盗用されるだけの位置に意味は滅び、飽食に至るだけの独善的で貧寒な精神の卑賤な者として、ルサンチマンを抱え、飛び越える事を知らず、自らの卑屈さに囲われるだけに壊れた心情は孤独な姑息を餌として、巻き込む意味に位置を用い、用いられる価値に縁取られるだけの欺瞞を抱え、不満を謳うだけに自らの初心さを損ない、そこかしこで彩るだけの位置から、意味を引き取る限りに、誰かを先導し、騙す事だけに長けるような信仰から、虚偽を重ねるだけのまやかしや、間違いを改めずに、ためらう精神は、成否を用い、善悪を謳い、たじろぐ意識に浪費していくだけの意味をデカダンなもので囲い、興じる運命に動機は意味を失い、たださまよう亡者や餓鬼などを生み出す。