昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

混沌


 飛び回る記憶は、どこにも行き着くことなく、同じような場所を旋回し、幾重にもからまる空間や次元に隔てられ、時間を用いられては、転換すべき現在にひたりながら、悲観ばかりを繰り返し、空虚なものを重ね、回線を混濁させ、脳内で純化することもできずに、悪い面影とは、ここでの苦しみを輪唱し続けるほどに理想と矛盾していく精神は、契約や、軽薄なものを崇めるほどに、魯鈍なものに変化し、実体もないものを恨んだり、悲しんだりしながら、進行し続ける意識は、いびつなものを形成し、ルサンチマンに変化しながら、変換され続ける意識に懸隔を生み出す。名ばかりの事実は、かさばる思い出を消費しながら、今に迫る意味がエモーションを重ね、乖離していく時間に唱和されるものに扇動され、亡霊と化する意識は、何かに搾取されることを恐れるばかりで、自らの愚かさに気付かずに、軌道修正を施すべき現在に入り浸るだけの現実に隔離され、そこで感化されるものが、感覚を奪いながら、うごめくものに飲まれ、論理的な商法から、逍遥し続けるほどにシステムの餌として俯瞰に襲いかかる無感覚の衝動から、躍動すべき現在に着せられたイメージが邪魔をし、阻止され続ける意識は、徒に消費される今に空疎な面影をたずさえ、退廃的なものを用い、物事に占領されるだけの今に欺瞞を用い、盲信を続け、つたない意識は、つくづくに蕭然たるものを形成し、わびしさをたずさえずに、自らの寂しさにふれるほどに、そこでの孤独とは、実感もなく、ずっと続くだけの孤独を消費し続けるほどに、孤独であり続けるだけの意識は、裁かれるだけの原理や、現実感をそこないながら、そこで喪失感をたずさえ、何かを失い続けることに恐怖をおぼえ、孤独を創造的に昇華できずに、そこで用いられる孤独が鼓動を奪い、動機すら不潔なものである、と暗鬱におちいらせるための暗示が絶え間なく用いられ、そこでツールとして存在するだけの対象が生み出す苦しみが用いるセオリーや、整合されるべき現在に消費されるだけの思いが、途端に苦しみを往復させる。些細な出来事により、そこでの苦しみを反復させるだけの悲恋を連動させるような過去から引き取るだけの面影などは、そこでの苦しみを倍加させるためだけに思い返すためだけに引き出される思いなどは、そこでの思いにあらず、そこで苦しむためだけに措置される思いとは、自らのマゾヒズムを加速させ、不安が用いる苦しみに作用するだけの過去を利用し、自らの領土を奪うためだけに自らが仕向ける行動が、今に軋轢を与え、停廃にいたるだけの心身が仮象するものを崇めだし、何かを崇敬するほどに、自らとの乖離は進み、そこでの理解を得ようと求めるほどに、自らから孤立し、乾いた精神は、何かを受け取ることもできずに、答えの中でもがき苦しみ、空洞化した意識は、何かと同化することだけが安心感を得るものである、と思うほどに、すべてから乖離し、同一化を施すほどに、魯鈍なものに変化し、自らを喪失し、意思に足枷を嵌め、何かを保つために、何かを守ろうとすればするほどに摩耗し、自らをそこないながら、転じて行く苦しみを濾過できずに、逡巡し続ける意識は、苦しみをめぐり、今に苦しみを持ちこみ、求められる意味にしいたげられ、今に弛緩する。今に調和し緩和すべき痛みも、先々で対立を深め、ナショナリズムや、アナクロニズムや、超自然的な対話を絡めて、自らを正当化するだけの独善的な神を主張し、何かを悔悟にいたらせるような罪を服用させるために騙し、搾取することだけに専念するような悪趣味な主体をかかげるだけの理性をもそこなった欲望を加工するだけの禍根の首謀者どもがカスタムするだけの意志などは、自らの力にあらず、そこでそこなうための行いへと加速させるだけの不安感を利用し、自らを抑圧し、抑鬱へといたらせるだけの思考へと加工するための言葉が生み出すものが物事を邪推させるようなルサンチマンへといたらせるような偏執を生み出すだけの理想などが、あたかも正しいもののように崇められ、自らを正義として謳うものほど、悪を創造し、自らを正しく思わせるために騙し続け、自らを正当化するための空疎な理想などを用い、誰かを騙すことだけに生まれる快楽から、求めることの正しさを謳うほどに欲望の機械として措置されるものすべてを貪婪に食べ尽くすことだけに専念するような餓鬼として、あらゆる法を謳い、混沌としていく時代を崇めるだけの空疎な理想を配置し続けるだけの贋物の神として、あらゆるジレンマを生み出し、諦観や諦念を生み出すためだけに独善的な言葉で抑圧し続ける先に生まれるのは破壊よりも、もっともな空虚が現れ、その空洞に吸い込まれ、終わりも始まりもせずに、そこでの空しさを吸い込むだけの空虚さが、すべてを否定し、悲観し、貧寒な現在に生まれるべき愛すらも廃れ、疲れた身体を引きずるだけの亡霊として生きる自分を乖離した自己が傍観し続けるだけの空疎な世界が、世界を覆うだけにいたる悲しみだけが自らを癒やすのだ、という空しい争いが延々と自分の内外で続くことだけが、正しいのだ、と示すような悲しみの生贄として、贋物の神に捧げられるだけの空疎な戦争が続く。