昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

光速


 どこにも行き着かぬように走り去る衝動は、何事にも束縛されずに、自らを加速させる思いと共に姑息な永遠性を放つだけのスタッカートや、関連性を求め、カテゴライズされるものから放たれ、過ぎゆくほどに、ほどける感情は、そこにとどまらずに、自らを加速させ、完全性や、そこで制度に付着させられる前に離れ続けるほどに、愚鈍なものを飛び越え、超越し続ける限りに陰らぬ精神は、正否を用いずに、ただ、現れるものをそのままに愛するよろこびだけを生み出し、そこで見出す意味などは、かたよりを生み出し、偏執するだけにいたる意味などは、敬神や、軽薄なものを持ち出し、意味を混濁させるだけにいたるし、あらゆる原理とは、今を膠着させるだけにいたり、恍惚感とはほど遠くに、感覚を麻痺させ、そこで沈積する意味に膿が現れ、あいまいな今を加工するだけの品位や、倫理で課せられた義務へと苦しむ今に肥満化していく実体は、何かを信じるためだけに、自らを廃棄し、はびこる悪意に反するほどに、自らを悪に転化させるだけにいたり、あらゆるイメージに加工された倫理に隠逸していく衝動は、自らを抑圧させ、さらなる苦しみを運び、短絡化していく意味は、指定されるだけの義務へと移行し、行為に比重を与え、用いられる意味の重みに自らを破壊するだけにいたり、あらゆる疎外感をふくませた未熟な思想は、真理を謳いながら、朦朧としていく意識はもつれ、そこでもたらされる苦しみを生産し、さらなる苦しみを、自らに課せ、重なり合うほどに、横暴な衝動にみちびかれ、派生する意識は、意味を否定することもできずに、用いられる意味に苦しめられることだけが、よろこびにつながるのだ、と妥当に生み出される意味は、惰性に意味をみちびき、自らを悲観させ、時間の中に閉じこもられ、空間から逃れられずに、放たれるべき意志は、形式に犯され、簡単に処理されるだけの普遍的な魔物どもに精神を食い尽くされる。あらゆる支えを喪失した君を吸収するための言葉が次々に鬱々としたものを運び続ける。想念にたまるよどみを解除すべきだ、と信仰を用い、求める神に共依存的に相似していくだけの間隔に迫る贋物の価値が次なる悲劇を用い、自らを崇めぬ限りは、祟りが起こる、と宣言するような短絡的な同意を求めるだけの信仰などは、すぐさま排除されるべきであるし、高次にいたるためには、何かを捨てるよりも、より獰猛に同意を求めるだけの契約や啓示から放たれ、逃げ惑うべきであるし、そこでとどまるほどに、自らを膠着させ、苦しめるための強迫的な行為が迫り、不安を解放するために祈りを続けるほどに、空虚な昇華は、次なる不安を探し、不安定なままに、何かを信じることでしか、自らの存在を認められずに、認識の誤りを正せずに、惰性な判断が用いる善悪に消費され続ける精神は敬神を続け、消費され続ける精神は、正義を謳いながら、自らの悪意のために、自らに罰を与え、罪を課せられ続けるほどに、自らを惨めにいじめることだけに用いられる欠如を謳うだけの信仰などは、信仰にいたらずに、自らを信用できずに、何が信仰か、と加勢するだけの意識的なまがい物を吐き散らす魔界から現れる空虚さが、今に差異を用い、自らを誤り続けることでおちいるだけの欠落にはまりこみ、自らを不実な者に仕立て上げ、自らが課せる苦しみが背負う罪を認識するための祈りを加速させ、自らを簡単に昇華にいたらせるだけの短絡的な祈りなどでは、自らを昇華させるにいたらず、創造性が足りぬから、そこで対比されるものや、大義も持たずに、陳腐な価値が示す値により、コード化される精神は、敬神へとひたり、自らを利己的な者に変換するだけの記号としての役目を果たし、大量生産的な生死から、正否を求めるだけの愚論へとひたるだけの過ちから、あいまいな精神が示す善悪により、生み出される懸隔から、権利を謳うだけの受注された力を発散するための怒りの構造から、懐疑的な日常に嫌疑を重ね、擬態化する精神は、価値観の中でゾンビと化し、感情も持たずにさまようだけにひたるような過ちこそが、誤りであることに気付かずに、そこで与えられる価値こそがすべてだ、と惰性に生み出された価値から、完治しない苦悩が加工され、そこに巻き込まれていく苦しみに疎外され、自らの孤独感に耐えかねずに、体系化され、簡単に処理されるだけの意味の中での家畜として、右往左往し、政治参加や、消化するための食事から、散漫な意識が乖離し、理解を求めるだけに管理的に生きるだけの監視的な機能を果たすための善良な市民という独善的な手法から、死霊どもがさまよう幼稚な歓楽街に潜む絶対的な悪意を加工するだけの正義に疑念を持たずに、まったくもって無価値なものを求めるだけの流動的で、流行に捕縛されるだけの人間だけが、人間として扱われるほどに、人間からは懸け離れ、健忘的な獣として、無知なままに空疎な世を補完するための犠牲を続けるべきだ、と言い放つような狡猾なけだものが示す論理的な抗争へと巻き込まれていく白痴として、還元されるだけの獲物として、バビロンの中での餓鬼として、或いは感情も持たぬ化け物として、馬鹿者を食い物にするような連中が指し示す意味に閉め出されることに対するよろこびを溜め込み、いっさいを破壊し立て直すためだけの純粋な破壊などは、創造性にいたらずに、破壊する快楽が用いるよろこびにひたるだけで、何も見出せずに、ただ、現れる今すらも破壊し、今を独善的に消費するだけの者どもの私腹を肥やすためのマーチがうながす呪詛的な快楽的で軽薄な騒音がうるさく響くような堕落した世界などと悲観するよりも、関することから逃げ惑い、何にも誰にも捕まえられないように駆け抜ける。