昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

悲しみも止む街


 ここにあらわれるものは何ですか?と愚鈍にカタルシスを求める謎が深まる夜を伝う考えが、緩徐な眠りへといざなわれるべく、晩成になびく幽遠を噛みしめる心因性から、精白な路地に閉じる思いに閉ざされる前に惜別を繰り返す恋人たちは、悲しみに沈む夕暮れに愚行を重ね、ひたすらに愛することとは、憎むことであることを知らずに、しらふのままで面影をたどり、途端に軋む思いを噛みしめ、使命感などにゆらぎ、安易で簡易なもの接続される思いは、途端に狭小な思いにせき止められる夜にたまる寂寞との対話を終え、延命だけを求める刹那に嘆じるものなどは、どれも悲観的なものであるし、貧相な位置から抜け出せずに、与えられる意味の中でもがくほどに、苦しみとは増していくものであるし、そこで慢心や、マシーンにカスタムされ、麻疹に苦しみながら、現実とは遠ざかり、重なるほどに現実味などはそこなわれ、そこかしこで影響を与え合いながら、捕食されるための思いがためらいを生み、そこかしこで凝固する思いが強固になり担う意味も、似合わぬままに着込んだ寒空の下、怠慢なままに歌い上げる思いが描写の中にたまり、あらゆる思いをにごらせ、透過できずに、出来合のものを信心するだけに至らせるような神と交わされる会話の間で背反し、緩衝できずに、泥酔を続ける深淵に通過していく物陰に潜む思いを縫い付けることだけが、正しさを絶対的なものに変え、十全としたものが、従うことだけに盛んに縁取り彩るものが、妄想を続け、盲信に至り、何かに浸ることだけが、悲観的なものから抜けだし、確かな深夜に回転する座標にたまる雨滴。歓声もとどかない凍てついた経路を走る音が讒言とまざり、雑踏になびく厭世観にむすばれる帰路や、記録上にほとばしる永遠性に仮想されるものだけが、明けても暮れても、ここで行いを正すべきだ、と泣き叫んでいる。人間などは、まだ人間ではないし、人間と名付けられたからといって、人間であるということを説明しても尚、認識するものなどは、人間と名付けられたものを人間であると、認識していることの誤りに気付かずに、ただ与えられた名前などに勝敗もなく、そこに現れる背景にあらがい、そこかしこを徘徊する原理的な理性に清貧さをかかげるだけのただしさすら、屈折するのであるし、貴賤なものが謳う物事などが放射され、背くものとして、或いは刃向かうものとして備わるだけの存在に無数の定理が襲いかかるのだ、とかかげられた定理などに敵対心を燃やすほどに、自らの意志とは、用いられるものに屈折し、短絡的な破壊にしか快楽を呼び覚ませずに、ただしさを破壊するためのただしさを引き出すために自らを正当化するような答えの中でしか答えを見つけられないのであり、理解を得るために理解を補足するための憶測から、滞積していくものが退嬰的なものに変わり、体験するほどに体系的なものにそぐうための偶像を持ち上げ、何かを棚に上げて、自らを正当化するための攻撃性だけを高めていくような者は、体系から抜け出せずに、体制の中で生み出されるものに組み込まれぬか、と立ち向かうほどに体系化していく意識に経過していく景観などを汚すな、と訴えかけるほどに、何かを体系化させ、自らを体制下に置き、退廃的な者として、物質的なものを崇める資本主義的な起因を踏みながら、金を踏み躙り、いじける時代で譫妄を続け、迷妄を続ける意識は、何かに固執することだけが、正解のように大声を上げ、張り裂ける意志も磔にされ、自らを神として崇めるべきだ、と惰性に訴える意識的な統合を求めるだけの正常さなどは、異常なものを生み出し、自分こそが正常だ、と訴えることこそ異常なものであるし、やがて、異常さを生み出すためのただしさを連動し、何かに同化することだけが、理に変わるのだ、と理性すらも損ない、悪を捏造し、自らを正義的な機械として、改造をほどこされた群像にとろける今に起源すらも破壊する。空間的な苦しみを排除する星の終わりから、汚穢すらも消え去り、呼吸が楽になるの、と君は艶笑をし、やがてすべては晴れ間に変わり、またたくまにまじわる思いは、身体との関わりを捨て、思い出すことも、思い出されることも求めずに燃え尽きるまでの数秒の合間の合間で、今とはあいまいに変わるのであるし、流れや因果すらもなく、ここではフラクタルなものばかりで形成され、同じような動機で始まりにまじわり、また終わるものばかりで、始まりや終わりすらもなく、過ちすらもまだ無いから、汎用されるものに苦しんでいる暇すらなく、そこで生み出される慢性的な苦しみなどは、そこで苦しみを思うほどに加速し、そこで苦しむほどに苦しむことを楽しむばかりで、ばかでかいデカダンスに犯されるままに放置される身体が無残に無限性を謳っている。