昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

私たちの逃避行


 すべてはまがい物だ、と君は叫んだ。形あるものの終わりの最中で悲劇的な公約をむすび、短絡的に同化するだけに景色がうながすアニミズムが打ち出した形式から離れられずに、ここに居続ける価値と、愚鈍であるために儲ける機械として生きるべきだ、と娶る瞬間などは、すぐに老いるし、誰かと居ても簡単に処理されるだけの毎日の位置的な正しさなんて、妥当なものを引き出すための手口で、誰かが誰かを毎日騙すことの連続だし、出し抜けることで、遙か無知なままに凍てつく精神は、傷ついていることにすら気付かずに、ただ傷つくことは愚かなことだ、とまぼろしが語るから、それを信じこんで、嘘を着込んで、自らを騙すことだけが得意になり、何かの罪を許せずに、誰かの罪を背負ってまで、正しさを語るなんてことが大流行しているし、簡単な奴らばかりで退屈だから、体系的なものに疎外されるだけの愚鈍な我こそを切り刻むべきである、と藝術的なものが精神論を語り、なにかをたかることに長けることだけが正当性を謳うころ、訴えは退けられ、うってつけのものとして、物質主義的なまやかしの王として生きるべきだ、と妥当な意味に屠られるだけの現実性に制度は違憲を用い、利権を守るために魔物と化する現実主義的な主婦像を主神として崇める先に悩める子羊たちは、自らの愚かさを労働でごまかすような過ちに気付くべきだ!!と大声で叫んだ途端に幼いころから教育された不安と恐怖により、日和ったりしながら、日和見主義的な姿勢を打ち砕くべきだ、と誰もが抱いた女や、抱き合わせの男どもの卑劣な偶像として、偶然を粧いながら、保身を溜め込むだけの恋と安住から、安定をよぎらせ、なにかを保つことだけが、怪我せずに安心安全を保てるのだ、というまやかしから抜け出すべきだ、ということのまやかしから、やましい気持ちは、暴力的に制度に付着する粘着爆弾的な輩が正常さを用い、モチーフとされる異常さを用い、なにかを騙すために演じる悪から、恐怖を利用し、全体主義的なものへと移行していくだけの安易な支配の経路から、乖離すべく、すべては、まやかしであるためのまやかしであり、それをまやかしだ、と思うことすらまやかしであり、誤りや、過ちを認めても尚、語弊や弊害が生まれ、疲弊しながら、貧寒な現在にぬくもりを与えるための嘘をつきながら、反吐が出る毎日にたまるマイルなどでどこかに旅行にでかけても、すぐさま現実とは、意味を引き取り、今を悲観的に変えるための魔法を使うし、使われる身がいつまでも奴隷根性を宿す限りに、いそしむべき愛も、自らも思いの重たさに押しつぶされ、恒久的な孤独にいたる恐怖が生み出す病に苦しみながら、繰り返し定められる意味からはみ出せずに、君は未来を読んでいるかのようにいつもうちひしがれ、なにかを羨む機能だけを蓄えている間にも誰かは成功しているのです的な自己啓発的な自慰が勧めるしあわせなどは、空疎なものだ、と決め込むことこそ空疎なものでもあるし、問題とは、ここで生まれる限りに弊害を与え、なにかの邪魔をするための正しさを押しつけるのです、と君が投げかける間にも、価値に背反し、紙幣を裏切りながら、内面性に生み出される好意のコインを貯め込むのです、と達成をうながすような馬鹿どもの理屈がうながすユニティーの湯につかるよりも、疲れた身体に鎧を嵌めて、蔓延る悪意に痛めつけられても尚、抵抗することの美しさよ、と抵抗運動的な詩をくべるよりも、意味を刻むための現在に現代などは存在せずに、現在とは過ぎ去るほどに現代を置いて行くものであるし、追いつくこともできない現代社会などに責任転嫁するよりも、敵意とは向けるべき相手を間違えたら終わりだ、と妥当な位置から放つ否定的なステレオタイプな者が放つ正しさに爛れた現代などを相手にしている暇も無いから、と暇をもてあそびながら、撃ちまくる今に快楽すらも枯れ果て、誰もが惰性にみちびかれる子羊なのだ、と奪還すべき聖地を守るための終わらぬ戦争から、鼓膜から流れる血の色とノイローゼが加速しながら、心音と秒針が一致しないから最後だ、と語った君の利便性から生まれる正常こそ異常なのである、と狩られる異常を異常として捉えることも異常なのであり、個人が考える正常の中で異常を生み出す制度こそ異常なのだ、と語る連中が支配を続け、短絡的な同化だけが、アイデンティティーを保つ秘訣なのだ、よと優しく語る者の目の奥は空疎さにあふれ、僕と同じように君も生きるべきだ、と語ることも薄気味悪さを打ち砕くべく、用いられる記号や名前などはすぐさま破棄し、解決されようなどとは思わずに、解析される前に逃げ出し、誰にも掴まえられぬように、すぐさま逃げ去る。