計画性もなくとびまわり、
形式的なものの終わりを見て、
夜露にもだえる
霧雨の彼方で、
有限なままにとらえるものが、
時間から抜け出そうと、
今をかみくだいて、
改善されないものなどないのだと、
哲学的に簡素な憂鬱を
つきあげるために、
罪をかかえることなどは、
不必要なのだと、
君に語りかけ、
与えられた罪とは、
所詮は自らが課せた罪であり、
枷をはめて、
世界性をせばめるのは、
自らであり、
そこでかかえた罪に支配され、
ささいなことで、
感傷的にしずむよりも、
自らの無知さにあきれ、
ただ定理にうちのめされるよりも、
制限すら持たず、
ただとまどいながら、
にげまどい、
誰にも捕まえられないように、
容易なことに束縛されずに、
くよくよしても、
先にすすむ微力だけでも、
なんとかなるものだ、と。