昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

時間の外へと旅立つ二人

十全なもんなんかいっこもあれへんし、断続するだけの世界とは、次々に収まり、時間なんか持たへんと、連なるだけ連なって、過去もおざなりになって、担うもんも、似合わんなって、なんか知らんけど、何かしらは、継続されることが決まってはって、時間の流れいうんわ、継続されるほどに、重みも厚みも歴史もあらへんし、あらゆる時間とは、事象の間に葬られるというよりは、瞬間的に孤立し、そこにあったはずのもんも、そこに置き去りにされますよってに、あらゆる差異は、そこかしこで偏執を生み出しては、自分だけが、正しいやっちゃでと、孕むもんも、いっこうに偏ったままやさかいに、ままならん意思は、誰かに左右され、あたかも、自分こそが正しおまんねんと、正されることに罪やなんやて、安易に押し付けはるから、はびこる悪意は次々と正しさを押し付け、誰かが行うことに文句あるみたいやし、未来は汚いままに収まり、ありとあらゆるものは、あるがままであるのに、足るもんや、有るもんのために執り行われる戦争のために、絶えず争いは激化して、誰もが自分の正しさのために争いに転じるし、誰もが、誰かを信じるというよりも、自分に絶対の信頼あったら、誰かに期待することもおまへんから、自分の好きなようにやりまんねんから、誰かが示すもんなんか、なんの足しにもならへんから、このままであることをよろこびますし、時間は矢のように過ぎるというよりも、鈍麻で貪婪な私の胸を破って、次なる時間へと旅しはる。