昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

超克

ひまつぶしな日々をプチプチとつぶしながら、むかつく奴らがチクチク歌う夜のハチがブンブンと飛び回り、アンチテーゼや、あやまちや、ちまちまとうるさい彼女や、彼らたちが遭難する世から放たれ、たびかさなる痛みや、退廃的な余韻が、因果律なんかをもちだして、陰惨な輩が用いる排除法やらが、情報を得るからこその、混沌へとまきこまれ、コートをぬいで、疲れ果てた闇を吸って、連動する痛みが、君をいびつなものに変化させ、ルサンチマンの怪物へと、あるいは、苦行を謳うだけの、ボードレール的な退廃と耽美の窮屈さに嵌り、自らを治らない病のように処しては、集約される病理の虜として、利己的で、低劣な時代の配役を続け、つたない苦しみに引き込まれるだけの、孤独をかかえた子供として、その孤独を癒すために、依存的に迎える父や母や、はびこる悪意を充填する暗鬱さが配備する愛に似た物質をはめ込まれた脳内が、完全性をもとめ、制約的な罪の中での約束事を伝えながら、つたない思いは、今の寂しさに苦しむことよりも、過去からの苦しみを引きずり、今に苦しみを繰り上げていくだけの世界から別離し、弁解なんかを続けずに、ずっとなびく世界から放たれ、たびかさたる痛みの中でしか、世界を継続できずに、でたらめな意味を引き継ぐだけの日々の中で、懐古するだけの今などは、永遠に明日に行けずに、今を繰り返すことだけが、生きているかのように騙られるよりも早く行くべきであり、それは急ぐのではなく、誰にも流されずに、すばやく逃げるのであり、君をへだてるための理由や、概念に寄りかかるよりも、自らが創り出すものだけが、延々と今を飛び越えて、たしかな笑顔だけが敷衍して、増幅する闇を切り裂くほどの笑いが生み出され、生まれる意味に編み込まれていく痛みから放たれるためだけに生きるよりも、その痛みから逃げ惑い、誰にもつかまえられないように、つかさどる意味を蹴散らし、君が意味になるよりも、君が理由になるよりも、するどく鋭敏に、今から飛び回り、なにかを果たすよりも、はしたなくも残酷な、世界をと、ペシミズムにひたり、自らのニヒリズムを晴らすための破壊などは、低俗な真理がおよぼした悲劇からの、逃げ道であり、そのような真理につかまえられぬように、もっとも早い者であり続ける。