昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

唸る

ぐったりしている夜を救うスプーン、アイスとオーブンの音、蓄積する恋は多分、文化的なものに汚され、よろこびをしらみつぶしに探して、のらりくらりと、最後の夜明けや、最愛の日々をさがすばかりで、本質すら見抜けずに、ドラマチックなことを待つばかりの窓際、カーテンの焼けた匂い、夕焼けと悲哀がまざり、ファシズムが生まれるの、と彼女の憂鬱が、普遍性によって、暴力を生む靴下の中での地球、泣きぼくろと、学生たちの騒ぎ声、呼応する未来は、誰かの悲しみによって形成されている、と少年がシステマチックなまどろみで大人になるための羽化を待っているだけだから、時間は絶えずまどろみを生み出し、永遠性によって制限されるわけで、分け隔てられる感情の羅列のかんざしさして、矛盾した分岐点を埋め尽くす黒い人混み、あらゆる卑屈な犬、変幻自在の独房での生涯は、プリズムと螺旋階段と、エクトプラズムと、分離していく思いが、遮断機に変わり、カンカンとなる棒の先にやどる真実は、依然として自己を破壊していく。