昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

空虚な椅子

上唇の味、モノクロな汗、猫の義眼をあつめて、ノスタルジーな船でゆらりゆらりと、のろまな亀に乗り、腕輪のサファイアがかがやく悠遠になびき、たじろぐ気持ちがコトコトと鳴り、ニセモノの君のいのちを拾い上げ、天体から放たれ、未熟な星の子宮でねむり、リズミカルな宇宙の羽がバタバタと、ロジカルな着物を着て、裕福そうなこころでもって、みにくいアンチテーゼが空白にねじこまれる。内面的な苦痛の具材で出来た、退屈な昼食。金星から垂れ下がる夢や、無重力な君たちの希望が重なり、かさかさに乾いたこころに豊かにする。ガンマ線バーストの夕焼け、太陽のエネルギーで出来た銃で撃たれて、身体がケロイド状になって、日焼けした屋根の上でおどる彼女たちの寂寞には知らんぷりで、日常を徘徊する悪魔たちは、休日を恨んでいるらしく、働くという大義だけで、人を殺めるらしく、何かと違うと、即座に自分と同じように、苦しむべきだと叫ぶんだ。テクノロジーの呪いも解け、夜にとろける子供たち、言葉がたしかに牙を剥いて、刹那を噛み切る音。告白。言葉も影をふくんで、いっさいに飛び散る所以は、瞬く間に意味を補填し、意思にひれ伏し、いっさいを忘我でつつむ。鼓動。歯茎にぬりこんだミントアイス、言葉を鼻腔摂取して、フレッシュな夢に沈み、お前がいなくなった分の豊かさなんて、糞食らえだと叫ぶ。