昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

距離

ふるびた獣たちの匂い。ウイルスに侵された世界がハイブランドみたいだと、悠揚にキスをする復元されるだけの彼や彼女たちの惰性な恋の結末。むすびめもほどけて、ヨレヨレなのに、あたかもずっと愛しているかのように示す間に私たちは淘汰されるの、だ。君と同じ血だからと、仲良くむすばれた君との訣別を終えて、識別なんかは不可能だし、認識したとしても、原子で見れば、すぐさま崩壊しては、また埋め込まれるように新たな物質は生まれるのだから、身体はバラバラで、紊乱なものが迫る世代なんかを飛び越えて、刹那にきらめく愛を捕食する星の汚穢を背負った君たちの保護色。そこで継続されるものなんかがそつなく歌う堕落した輪廻。連想する言葉が滅ぼす時代なんてものは、瞬間的な持続に過ぎず、そこで与えられた猶予に感けていると、考えることすら忘れて、時代の餌に変わるから、考え続けることだけに、物質を超えるような理念が生まれ、そこで搾取されるためだけに太った君の観念が還元するものなどに横領されるだけに終えるような余韻。空間の中で定められた意図を悔恨で紡ぐだけの帰路に補完される闇を見つめながら、フラクタルであることの高揚感を謳う依存的な世界から放たれ、ここで見すぼらしく毀れていくラストシーンにさんざめく意識の波形が擦り切る命と、その間から溢れる印象が倒壊する様を傍観し、忘我に消えゆく懐かしいだけの過去を虐げる。