昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

ことばの内側

ラバーソールの靴底みたいな顔。ジップロックみたいな肌。青白む悠遠、手向ける先に歯がゆく募る行方、がんじがらめの朝、絵画の中での傘、なじむほどに君のことが嫌いになる喜びを敷衍させる淀んだ日、毒性の海に落ちてく、グッバイ。これでさよならだね世界と嘯くラフな君の主体性から生まれる絶え間ない気配。グッバイ。歌うことを辞めて、ミリタリズムにひた走る社会なんか大嫌い。SFみいな口を広げた君の口内は、大宇宙かなんかかなと勘違いしながら、しなびた綸言に誘われて、わななく生命を吸い取る君はなんか、流動的な光のエフェクトに包まれた星の終わりみたいだと、死が乱立する風景には、私のような哲学者が必要だと洗脳する。人間の行為自体を司る法の精神分析を続ける魯鈍な光たる私が、醜く思うような政治的なミニマリストである輩が、自らのルサンチマンにより、ひとりの強大な敵を批判的に虐め抜く様を見ては、あたかも自分を否定するかのように乗り越えていく子供のように見え、何かその虚しい争いの彼方には、愛されたいという欲望だけが轟々と渦巻いているように思えてしまい、暗澹とする。