昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

純粋な波形

子鹿のようにしなやかな足。たおやかにつむぐ瞬間にめぐる記憶は青々としていて、なにかをうそぶきながら、きめらく純白のカーテンをながめて1日が終わることにもったいないとか思わずに、思わせぶりな君と刹那に接続される永遠すらも、あっという間に過ぎ去るだけだし、過ぎ去った後にはなにが残るわけでもなく、そこで隔てられるものに邪魔されながら、去り行くままに流動する私は老いたりしないで、ただ置いてけぼりをくらいながら、くたびれた肌にかけられた曖昧な布を縫い合わせて、ふざけて渡る道では、意味もなくなり君もいなくなり、なくしたからって探しても、それはそこに残されたものであるし、そこでの関わりもなくなり、思いやりすらも邪魔になり、ただすべては重荷に変わるだけであるから、すべて脱ぎ捨て、物資であることからも逃げ出す。すべては終わるよりも速く生きることに継続され、終わるためにこの命は存在するのではなく、自らが消え去った後にもすべては継続するために、保たれるものに寄りかかったり、もたれかかったりしながら、借り物の身体を使い、重いも軽いもないような間で背反し、増幅して行く痛みにも反し、強靭に進む足取りは止まらずに、たちまちに正しさを破棄して、自らが吐き出すものにより現実の強度は増し、自らが紡ぎ出し生み出すものが奪い合いを止めて、途端に現れる愛を伝うこの命に巡回して行くものがのらりくらりとさまよう静謐な遭難者。行方不明のままに忘れ去られる喜びを加速させ、能動的な意思という伴侶を携え、希望が膨張し、一切を瞬く間に破砕させ、新たな試みにより、あらゆる偏見を超え、正しくあろうとせずに、刹那的に結ばれる先に、自らの強度は高まり、むさぼるほどに飢渇して行くだけに至るような貪婪な行為に浸るよりも速く抜け出すために、絶えずそぐわぬものに偏るよりも、より良いものを見つけ出す。