昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

選別

ポップで鋭利なもので退屈な世界を切り裂いて、ガチャ歯のモンスターが騙る深夜の気配なんかにくすむだけの君らが保つもんなんか、そこら中にあふれたもんで盾にして、保とうと必死になるほどに、ほとんどは邪魔なもんに覆われよる。よれたカーディガンが春風にゆらぐ。ウイルスに支配された新しいだけの街に虐げられた夜から抜け出して、君とつむぐ永遠が延々と蝉蛻を続けて、見事な意思をたずさえ、世界を蹴飛ばすような爽快感を身ごもる。甘ったるいシロップの味が口いっぱいにひろがる。退屈な原野で繰り広げられる健気な酩酊が静謐を駆逐する。あらがうほどに君のごめんね、という言葉が高揚感をたくわえて、フラれたことという確実性から乖離して、理解という死地を超えて、ノスタルジーに震える自分自身を自分の手で救うという一大冒険活劇に変えるようなあたりから、無神経にひろがる現実なんてものは、現実ですらなく、君たちは光の屈折により見え隠れするだけの不確かな存在でしかないのだから、身体は捨てて、散漫な意思を倒錯させるためのパーティーに出かける。なよなよとした頼りない世界からこぼれるbotたちの声。まがまがしい欠如をたずさえ、ウイルスを配下にするネズミたち。虐げられ、てなずけられているのはきっと人類のほうだよって、もうすぐ終わる世界を静かに眺める川の音。まじわる先々では、もう探す必要もない日々がただよい、因果律を崩壊させ、時間という枷から外され、ただ延々と引き伸ばされていく身体をぼんやりと眺めては、盛大な最後を迎えるのだから、この生きるという宴には永遠性などは不必要なのであり、ここで不潔に命じられ、与えられた名ばかりのもんに苦しむ必要性もないから、額の汗をぬぐい、この終わりまではるか憚ることなく、恐れを捨て瞬時に極まる何かにありあまるものばかりが絡んで、なんか懶惰なままやから、身体ごと放置して、はじまらない明日をにらむ。