昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

超新星爆発

もうなにもしたくないからロックンロールだけして、首を長くして待っているなんてクソみたいだからって、未来を嫌いになる君がクリミナルなものに手を出して、誰かを騙して稼いでるのもロックンロールの勝手だし、出し抜いたり追い越したりして忙しいばかりだから、ただ過ぎ去る日々に置いていかれるだけのイカれたヤッピーみたいに生きることなんてできるわけもないし、仕事なんて続くわけもないし、分け隔てるばかりの物語の中で私小説的に生きるなんてニヒリズム満載の乙女チックな妄想に取り憑かれた革命家気取りに生きるよりも、こう猛烈な哲学の病により、四十度近い熱を出してまで、存在にまどわされずに、損得なんかに監禁され、還元される方法をもとめる資本主義的な魔女みたいな女たちが支配する夜の街は、緻密な計算によりできた宇宙の完璧な規律のような靄がかかっていて、微熱まじりの性病に濾過された彼女の仕事が経過していく間での結婚を終えた猫は下戸だから、アルコールに鎮座せずに、デタラメなコードによる作曲を続けているから、私は詩をプレゼントして、リアリティなんかはすぐさま終わり、過去になればみんな離れ離れになって、バラバラになった身体や思いをつなぎあわせて、つぎはぎだらけのディストーションをかけて、大音量でかき鳴らすコベインの演奏がぬくもりを与え、このパラダイムシフトを出迎える容易な転機により、機械的に生き、強制的な支配により、集まりは政治的に中止を余儀なくされ、些細な痛みにより僕らは死んだんだ、と叫ぶ夏のセミたちの歌声や、サンオイルみたいな香りがする香水の匂いが刺激的だから、劇的進化をとげた私は、自らの翼により不自然に飛ぶ角度が、どの計算式にも当てはまらずに、法則的なものからも放たれ、説明することもできないような飛び方で、あらゆる概念を崩壊させる。夜更けに混ざるリチウムの汗、洗濯物の残り香が冷めた朝を乾かすまでの長い距離、君は理不尽にふるわせる身体で惑星を発見し、刹那に接続される時間とのまじわりに現れる終わりを交換するための儀式に急ぎ足で向かう六日目の奇跡、形容されるものとのサヨナラを告げ、截然とした感覚に鈍い愛が木霊して、紛い物の奇跡を激しく乱打し、介錯された首の音、アトラクションのギミックみたいな彼女の呼吸と、服の膨らみからは、性的なニュアンスが漏れ、この世界とは出来たの、か。