昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

なだらかな思い

口ずさむ歌は修羅を煽る歌、滞る面影に、怠惰な夏、滑落した意識は無名の時を超えて、恬淡になだらかな月日を応用しては、混濁した意識が季節を乗り越えて、延々とめぐる意識の波形が経過してゆく意識の軋轢に咎められることもなく、言葉の端々に生まれる豊かな記憶が、その場しのぎのものを超越する。溌剌と思いがたどる高揚感も行き過ぎ、そなわる意味が不当なものをたずさえる。あらゆる後悔を譜面に書き起こす人々の報いを受けるための役割を終えた避雷針、神化してゆく木々の無垢な表情、つまさきにとまるテントウムシの初々しさ、聡明に紡ぐ意味が捉えるつつがない瞬間の香りが、鼻腔をくすぐり、美化された結末が嘆じる風景がアンニュイとし、真理が神秘を吐き捨て、真実だけが浮き彫りになり、同化してゆく先々では、阻めるものもなくなり、そこかしこでたそがれる意識は、今に借りた意識を捨て去り、ささやかな命の蕾を摘む。暖かな日差しに濡れる冬、根絶やしにされた虫たちのセレナーデ、取り残された動物たちは、自らの大地に帰り、この世を天国のように変えるのです、と語り合う女神たちの太ももは柔らかく、肌の和毛が摩擦し、あでやかに積もる落ち葉や、記号化された意識の波形が、経過してゆくだけの意識が落とし込む闇が育てる一過性のものがもたらす不平不満の洪水から逃れ、悲観的な観点から逃れ、ありゆる悲劇をすなどるだけの企みや、たちまちに現れる理念なんかが示す尺度などを書き換え、加算されるだけの物々しいものが従えるものなどに反し、はびこる悪意が突きつける呪いなんかに負けずに、痺れた大脳が慈愛なんかを持ち込む先々で与えられる影響から放たれる。