昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

たどたどしい風景

世界は真っ暗闇の中で、クリスマスをすごしている。不満足そうな言葉がマントラみたいになびく夜、邪推する君の数多の信仰的な秩序を巻き取るコイルの音だけが、キーキーとうなる。ただれた日曜日をアイスクリームの上に乗せて、世界を牛耳るための腕輪をつけて、雷を自由にあやつるハーモニカを吹いて、つんざく愛によって凍りついた世界で磔にされる最後の神、際限なく貪り尽くした結果がこれだから、納得するしかないのであり、私たちは屍たちよりも、屍然としていて、凍てつく身体に張り付くような風の痛みに何度も目が覚めてしまう苦しみを数十億年をかけて味わう。時間なんか捨ててしまった後の時間とはどこに行くの?と聞く私の子供ではない子供とは、いったい誰なのか、と乖離してゆく時間の中では、誰も行き先なんかは持たずに、そこで証言されるものなんてものは限界を持ってるから、自らの存在に苦しむだけなのか、と換算されるだけの日々の枷を外し、配備される愛にはバイバイと告げて自由に生きるっていう、自由とはどこから来て、どこに行くのか、と加算されるだけの原理なんかは、簡単に消費されるだけぬ至るだけだし、簡単に消え去るものばかりであるだけの身体に着せた服はキラキラしてて、いつも不安定な君を愛していたはずなのに、簡単に裏切るやつらばかりで嫌になるし、なせばなるものなんてものは、簡単にバラバラになるだけのものを簡単に崇めるだけの猿の国で回転し続ける思念が捻出するものなんかが絶えず意思を巻き込んで、勝手に契約したり解約したりと迫る間から生える気配が計画的なものを謳ったり、今に奪いあったりしながら、出会いと別れを重ねる若いふたりも、若くないふたりも、誰かしらの差別的で容赦ない分かたれから、隔てられていく今に存在などは薄っぺらいものになり、そこで信じていたものなどは、果たして信じるに値するものなのか、と疑う値などは、誰かが決めつけた価値にすぎないから、信じることすらしない。