昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

釈明を繰り返すだけの世界

真理を紡ぐ猫たちが相続する面影、立場を破壊するためのガンマ線バーストが降り注ぎ、カルマすら隠滅する後、傷物のメロディーとニセモノの絆が刺し違える夜、とがめるものが何もなく、ただ私が延々と敷衍して、男であるとか、女であるとかいう当たり前のことすら超越して、ただ超然として受け入れる様をただただ傍観し、誰かに定められたり、ましてや付き纏われたりもしないで、頭を金髪にしたり、パーマをかけたりして、萎びた冬の木々に高揚した敵意により、栄養を与えるような効果覿面な奴でありたく、ただ乱立した意識の中での鉄面皮な奴らが示す価値観なんかに追従しないで、君が着飾るほどに、誰かが程なくして飢餓するし、この世界での掟とかが煩いし、ただやたらめったらに愛したという事実の先では躓くのがセオリーであると語る心理的プロパガンダを引きちぎり、そこで正しいとされているものなどに利用されずに、ずっと適当に誰かを振り回していたいし、幼気な事実関係に基づいているものを、あたかも当たり前のように語る、その語り口にムカムカしながら、懶惰に孕んだりしたものが名残惜しいと、女々しいカタルシスにより、大脳皮質を食べる害虫や、シナプスを流れる冷たい魚や、痩せ細った街路樹に吊り下がる悪魔的で、退屈で退廃的なイルミネーションや、室外機の音がうるさい冬の夜が、神経を逆撫でして、滔々と流るる血により、自さ理性を破壊する諍いの先では、爛れた感情が、ランボーを撃ったベルレーヌのプラトニックな拳銃と、ホモ・サピエンスの終わりと、この世界が流す織物が枷に変わり、法を強調する老廃物たる政治的なものが権力を握り、孕む意味が官僚的なものにより支配されることにより加速する戦争や、痩せ細った彼女の受胎告知なんかとシンクロする心理学が、現実味を消失し、燃えた煤だらけの部屋で、ドラスティックな研究を続け、けたたましく茹だる言語が朗々と晩成を突き刺すような幸せなどは、ただなぞられるものだけで、ただ過ぎ去れば、なんでもないことの繰り返しなようで、そのような繰り返しすらも愛せよ、と麻の服を着たニーチェがリリカルに語るYouTube上の画面の中で衰亡していく文明の背中を眺め、荘厳なのは、始まりに飲まれる終わりの後ろ姿なのか、と妙に納得するのであった。