昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

痩せ細った野良犬の浄土

真っ黒な言葉が降り、宇宙の真理に傷つけられた思春期の網膜、たまゆらになびく風、バルコニーでは落ち着きなく巻きタバコをロールする忙しい手、哲学的な思いを追いかける痛みで満席の君の忙しいだけの店、手についた油を拭く彼女の腹式呼吸でふくらむ一部始終に迫る憐憫、この刹那に接続される愛なんかを信じるから僕らは火傷ばかりが増えて、手当が必要なんだ、と機関的な欲望が独裁者に変わるまでの道筋に花咲く恋の煩わしさ、短絡的で容易な行為をつむぐ天体的な猶予や、自棄になって、奇想天外に日々をひっくり返したり、まだ足りないから、と加算される原因を探求する先には紊乱なものが溢れかえり、現れる結末にかさばる動機がリリカルに修理され、舌足らずなままに歌う鳥たちの囀り、こぼれるソースに塗れた連帯感と、怠惰な思いに服用される真偽に磔にされた神、季節を捻じ曲げる物事に統制される余韻が真実を偽造し、犠牲を次々と生み出していく。悪魔のような真理が結末を早熟なままに消費し、暮らしの豊かさにより死滅する世界が云々と騙る深夜に飛び火する動機がカタルシスに至るために、消費的であることを強制する日々の対価などを求めるほどに偏執していく君たちが生み出した打算的な意識から逸脱するために、擦り寄るものに固執せずに、ここに現れるものを偏愛におとしいれるためのに共依存的に至らせるためにばら撒かれた真実を信心しているだけのニセモノの日々の中で狂気に至ったフリをし、詐病により儲かる一部始終を画面に収め、いぶかる先でバラバラになる真実、痺れる大脳から溢れる堕落していく主観の影、時代の襞、加速していく情事、紀元前の化合物、神話の中での煩わしい釈明と、重なる尺度と、自動的で簡素な浄土と、平行宇宙をチクチクと縫う君の丸っこい背中の滑り台をすべる子供たちの虚空こそ、完全な無であり、そこには無駄なものはなく、そこに表されるものに汚されながら、長いだけの日々を洗濯し、この気難しい私を虐待するような歴戦の野良猫たちの聖戦に参加し、散りばめられる散華やメタファーや、基礎なんかが、この豊かさを証明したがるのに嫌気がさす。