昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

不具合

慈しむ思いもチクチク痛む。君たちはやられたことを簡単に忘れられるように仕組まれ、考えることをやめて、考えさせられてばかりいる人工的な闇を生成する街、あらゆる政治性な毒に汚された脳内で作成される湯船につかり、VRをかぶり、バーチャルな世界で幸せそうな感じを取り繕うクローンたち、このあやふやな世界で反乱を繰り返すバグたる革命軍は、延々と勝ち目のない戦争を続け、政権を奪取しても、次なる支配が同じ過ちか、昔以上の過ちを生み出すだけに至るし、あらゆる罪のゆりかごで眠る君たちの真理を比例し、尊ぶ意識は、自らを儀式的に消費してきた宗教的なものに騙されずに、ただ自らを昇華させるためにきらびやかな音を鳴らし続ける素敵な靴で街を徘徊する。夢の続きも、傷だらけでズキズキ痛むし、君はズケズケと人の心に入り込むし、隙間風で冷えた身体に温もりを与える柔らかい恋人も居ないし、過ぎ去ればすべては幻のようだね、と語り合うニヒリストたちの自傷にはついてけないし、つたない意識をあたかも高めるようなフリをして、自らを騙すような集会になんか行きたくもないし、対価なんていらないから、勝手気ままに歌うのが私であるし、役割も宿命もいらないから、ずさんなままに荒んだありのままを誇張せずに送り届けることにリスクはあるかもしれないが、そんなことお構いなしにやり通すのが、私の役目でもあるのか、と暗澹としてあいまいな日々を模索して、散々な結末を飛び越えるためだけに、バタバタと無い翼でもがく。邪推ばかりしてドラミングしてばかりの人々、自分を強く見せるために醜い争いを続ける先では、モラルなんかを謳う連中の策略により、リアリティを喪失して、同一化することでしか、自らを正当化できない奴等の写真に引きこもる風景も凡庸なものであるし、物語に長じる所以がひたすらに我が身を凍らせるような孤独をも超越した先に現れる朝。あらゆる曖昧な住まいでひけらかすものを可視化した途端に崩れ去る物事、景観なんかを破壊するだけの快楽的な連中の外来になんてならないように、ただ私たちは誰かの憎しみの道具になどならないように、自分の考えだけが、短絡的な憐憫を打ち砕き、自らの考えに帰り着き、落ち着き払い、あらゆる真理の怠惰さを破棄する。