昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

うずく

チアノーゼになって見る涅槃、袂を分かれた身体の歯痒さ、滲む血の色とドレミと、どんな言葉にだって魔法は存在しているのか、と簡単に消費される彼女たちの写真をフリックしながら、萎びた身体からはエネルギーなんてものは存在しなくて、宇宙の果てでは、自らをエネルギーに変え、恒久的に生きる星なんかが、なんで完璧に近い円で存在しているのか、と君の存在理由とキーマカレーを混ぜて食べる昼下がりの憂鬱と片頭痛が、あらゆる無価値を食した先には、神に似た何かである紙幣や貨幣がびらびらとブラブラと、アフロディーテが占う今朝と媚薬、このようなアナグラムで世界は簡単に崩壊するのを知っている王妃の耳で輝くダイヤや、徒らな心情を消費し、念力で生活する私は実際に少し宙を浮いているし、ふわふわ浮かぶティンカーベルディーゼル車、あらゆる偏見に寄りかかる罪と罰を書き上げた彼の手は、凍傷にかかっているし、寒いロシアでは、ロジカルな会話が流行っているの、とテクノが流れるクラブで弾ける君の足元のドクターマーチンや、マージンやペッパーの雪が降る外、白銀の世界を切り取る画家たちの写実的な会話、かさばる面影のレトリックを切り刻んで、腐敗した深夜に引きこもるヘッドフォンの彼方、因果律を数学的に解き明かして、数多ある事実の必然性とは、自らの善性に関係せず、ほとんどは偶然的であるようで、ほぼ必然的であるということに反発するほどに引き合う運命は、絶対的なものを事実の中で保ち、互いを保ち続けるための事実を捏造し、もっともらしい事実を謳うだけの主義的なまやかしを蹴散らすために君たちは生きているのであるし、自らの考えすら超越して、延々と今を切り開き、あらゆる事実を飛び越えていくことにこそ、自由や生きている意味すら不必要にし、絶対的な意思を持って、そこであたかも保たれているものすら引き裂いたり、また繋いだり、またね、とかうそぶいたり、また会えたね、とか、また明日の中で炸裂するような者であり続ける。