昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

正しいものの哀れさ

拝まず笑顔で立ち向かう君の横顔が健気だね、と気兼ねなく語り合うガソリンのにおいがする春、裸足で走る彼女たちが踏みつける野の花、ピンクやパープルの可愛い草原、原理的な黒い衣服を着込んだ鳥たちが運ぶ花粉や、絶えずリンクする行き先がキラキラきらめいて、酩酊する先々で垂れる雫、水溶性の真理が宇宙で溶けて、暗黒物質にすら光を与えて、たゆむ空間を魚のように泳いで、引用されるだけのニセモノの言葉を排除して、刹那に馴染む物事をコトコトと煮込んで、混濁する意識を秘密裏に消費するだけの暗鬱としたものが孤立し、自らの孤独の中で憚るだけに至り、ただ孤独を根絶やしにしよう、と降るγ線バーストや、虚偽ばかりを謳い、自らを騙すために感覚に等位なんかを用い、差別的に消費される今朝には一体感を与え、対価ばかりを謳うものには、抒情的なニュアンスで一切を詩的に昇華させ、さえぎるための恨みつらみや、裏切りの多くには、フィルターをかけて鮮やかに世界を彩る。この不確かな空間に用いられる負債をかき消すほどの歌声が嬲る夜、机の上で光るpcの画面のブルーライトがまぶしく、つたない最後を吸収する穴という穴が違う世界とつながり、別の世界では今の判断とは違う世界線での物語が普及され、幼稚な儀式が布教する宗教的な窮屈さにがんじからめになり、幼児退行に至る分裂的なアノニマスたちのアナグラムを解読し、晦渋な数式の間を泳ぐ俯瞰的な苦痛が際限ない苦しみを生み出すことすら愛おしく感じられる間に肥大化していく悲哀にみちびかれる彼らの快楽が偽装していく真理に基づく事柄よりも、自らが生み出したものに夢中になって、無惨に敗北しても、自らが選んだことを未来永劫に普及させ、永遠に波及していく間には前後左右も、善悪もなく、全体主義に陥る暗いムードが悲劇を絶えず映し出す間に絶え間なく広がる物事が段々と乖離していき、今に逸脱しては、位置的なまやかしに騙されずに、自らが生み出したものが犠牲を孕まずに、ただ現れるものが生きやすく通りやすくするために、意思を押し出していく。実態すらもジトジトとしている政治性に屈従せずに、正しくないことには、正しくないと普通に言えることが普通なのであり、普通とされることにすら普通ではない、と言えることが普通なのであり、普通とされることなどには、強制力が孕ませられ、あたかも正しいもののように語られる間には、なんの正しさも孕まずに、ただ君を従わせるための言葉が君を騙すためだけの犠牲を生み出し、世界に圧力をかけ、世界自体を破滅に追いやる。