昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

虫の音色と季節の色

胡弓が舐る涅槃の夜、半月板の中でおどる落伍者や、含み言葉が踏みにじる世、何かを忘れるために忙しくすごしたり、ひまつぶしに遊びに出かけるのもめんどうだし、考えに押しつぶされて死に絶えたいのであり、あるいは死を乗り越えるために書いたりして生きたいのであり、ありがたみなんてものは、死の寸前に感じるものなのかもしれないし、いついかなる時でも感じるべきものなのかもしれないし、何も知らないままに生き死ぬべきなのかもしれないし、何かを知ったかぶりして、誰かから借りたものをコピペして書いたり語ったりうそぶいたりしながら、偉そうにふんぞりかえったりして、生きるのもそれはそれで良いのかもしれないし、知ったこっちゃないし、知った口を聞いたりしながら、正しくない答えの中で一生飢えながら生きるよりも、いっそバラバラになるほどのエモーションを吐き出して生きたいし、自分のためだけに絶えず波及される愛が食い込むあたりから空間がゆがんで、安易に管理されているだけの情報を噛みちぎって、神ようにおどり、普遍的なモラルがおよぼす悪影響に汚される前に、毎晩毎夜愛している動物的な君の定期的な言葉にひれ伏すための、公然的なものが有する家畜として、わざわいを引き出すやかましいケモノとして迎合される真理の適齢期が偶像や偶然わ吐瀉しては、定めなんかを無視して、孤立しても尚、ないがしろにした主体が修羅へ、と移行して、高揚感を保つために摩耗する先々では、ためらいを生み出し、及び腰で後続する者たちが権力にしいたげられる前に、自分がしたがえているものをかき消して、画期的なものを生み出し、勝手気ままに踊るために、ためらわずに立ち向かい、たちまちに現れる抵抗感を無くすために、誰もが誰かの理由を引き合いに出して、ああすれば良かっただとか、と過去に縋るだけの日々に別れを告げ、朴訥に永劫回帰したりして、支配されてきたゲノムを書き換えるために、新たな支配を強調し、金儲けのために打たれるワクチンや、動機はいつも不純で、値上がりや値下がりだけが親友さ、と諭すあいだに理由とは硬直し、巧緻な者だけが占有する価値とやらを奪うために争うのではなく、そのような価値を無効にするために、新たな価値へとジャンプする。