昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

凡庸なカタストロフ

退屈な破壊者たちが退化させる世界、求められる退屈の中での贅沢、奪われるための時間は、退屈を楽しむことすらできずに骨と皮になり、理論上での老化を受け入れるためのためらいの雨が降り注ぎ、その雨に混ざる毒素により溶けていく身体を受け入れ、左傾化していく思想がやがて中庸を求め、中毒性があるリベラルなまやかしに毒され、やがては右傾化し、戦争による大義と対価を求め、持て余すだけの兵隊を整列させ、自らの快楽を保つための傀儡を作り出す。経過するほどにすり減る脳内はツルツルで滑りやすく、偏りが云々と騙る思考こそが、誤りと過ちを生み出し、それこそがすべて、と語る正義や大義こそが、自らに偏りを生み出すのであり、そのようなものすべてを超越するために私たちは存在し、誰かに使われ、平々凡々と日々をやり過ごすためなどに生きているのではなく、分かち合うための同一化にすら反し、一貫して孤立した意思が凝り固まらずに、固定観念に騙されずに、ひたすらに乗り越える先にも現れるまやかしをも乗り越えた先には真理すらも必要なく、強制的に笑うことを強請られることもない。慰め合う人々が行き交い、すれ違うほどに互いを恨めしそうにしたり羨んだりしながら、しなびた真理を愛でたり、倫理観に反したり、安易な危機感を騙ったり、互いを侵攻してくる卑しいことのことごとくが進路を邪魔に、邪推する先々を厭いながら、号哭する君の横顔を撫でたりする風が流布するものに従い、前倣え、と同じような罪を乱立させ、倫理観を謳いながら、自らの罪を誤魔化すための対象を生み出しながら、互いの間に生まれた境界により現れる懸隔、冷めた伴侶が眺める季節の終わり、奇跡のような出会いも、時間が過ぎ去れば、つたない溝が、もう埋まらない溝になり、となりにいることすら薄気味悪く汚いもののように感じてしまえるような間柄に即座に生まれる不吉な予言により、提示される罪が緻密な危機感を孕んで、おざなりになる問題は、いつしか風化し、考えることを辞めてしまった人々が醜く歪んで見えてしまう自らを疑うことを辞めたことにより、肥大化する悪意に占領された忌々しい自分を超越できずに、今に憎しみを宣伝する便利な口を広げて、すべてを飲み込んでいく。