昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

2019-03-13から1日間の記事一覧

慣性

奇跡はずっと透明で、誰にも見えない。まるで幽霊みたいだねって、なつかしむように不規則におとずれる面影や、せせらぎ歌う情念が、仄かにもだえ、本能に転化していく形式的な羽をひろげ、平伏するだけの連中が作動させるような、俗悪な問答を超えて、諦観…

部屋の彼方

音楽と恋の終わりと本の中、 午後の磔と、 わずらわしい轟音の最中、 白昼夢のドライブや、 約束の形がやかましいから、 森羅万象をふちどった マンションが、 アイドルみたいで、 気持ち悪く、 形あるものの、 うとましさにも、 そなわる微々たる愛の中で、…

なにもいらない

思いを隠してまで、 生きるなんて 馬鹿げている バラバラな思いに なるまで ずっと抑え込むなんて、 もっと馬鹿げている。

漂い歌うこと

今もっとも高いところにいる。 そこには、高さも低さもなく、 意識的なものでもなく、 中空を切り裂き、 次元を超えて、 時間を蹴散らして、 ただ静謐な予感に、 互換されるものもなく、 長じる所以に指図されることもなく、 そこには静寂をうたう 阿呆すら…

ダイヤモンド

うずくまる君、あまりあるものが傷つけ、リアリズムに硬化していく感情は、ダイヤモンドよりも硬く、かがやくものほど、すぐなにかを壊し傷つける。大抵のものは、なにかを傷つけやすくは存在するが、思い返せば、すべてはつぶさに愛が備わっている。

じゅくじゅくになった愛

折れた影、鍵を探して、誰かを睨む痕、世界は絶望すらも歌わずに、快楽的に走っている。僕はここに戻って来て、もうずっと離さないってギュっとして、もう離れないように扉を閉めて、もうずっと二人だよって言って、もう大丈夫って、母のような愛で抱きしめ…