昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

2019-03-29から1日間の記事一覧

深まる自己

ふるさとも失ったウサギたち、牛たちは静かに呼吸をやめて、病んだ夜にちぎれた昼をひろいあつめ、やかましい冬がすぎて、姿形もない夏が死んで、綺麗な銀紙にくるまれた朝靄に溶ける秋が嫌いで、春はずっと透明だから、なんか好きなように思えてきたのと、…

起床

森と鳥の関係、戸棚にかくされた愛が攪拌され、みちびかれる意識は枯れ果て、惰性に引き戻される意識は形跡を残さずに、能動的な意識は儀式的なものに覆いかぶさり、自然を越え出て、調和などをもとめずに、現れる羽音や風や草花と結婚し、動物にむしばまれ…

傷の上でのたうちまわる思い出

すべては遠い昔のことのように思えて、飢えた体は、反転する自由の中で骸と化して、改ざんされる悪意が惚れた腫れたとうるさく募る疎ましい世界とは、狭い価値の中でしか回転しないから、リリシズムもなく、澄ました顔で理論が云々と、空想混じりのクソを吐…

機械油でよごれた子供

全体主義の夜にうごめく衆愚の音が擦れ、それが雨雲に変わり、雨ふらしよる。愚鈍な雨め。明日の味すら喪失させるような、土砂降りの傀儡め。

淡々

私は美しく散るために 慈しみながら 長い記憶をまさぐり 偶像や偶然を愛さず たちまちに現れる 空疎なものを取り払い 今に立ち向かい すべてを裏切り突き抜ける。

軽やかな思想

すべてを焼き尽くす 黒い家、 捨てられた約束、 拾い集めた過去で、 もっとも暗い 憂鬱を加工する日々を 破壊するほどの曙光。