昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

堕落せず打ち出す魔法


 悲恋を受理する時に響く官能的な一瞬にひらめく力の根源のようなものが、空間を切り裂き、二人で築いた意味などを、ドラスティックに悲観している。耽溺を繰り返す浪費家たちの権化を打ち砕き、理論的な操縦桿に乗り、脳天を突きぬけるような爆撃の音や、鼓膜をくすぐる論理をひるがえす、ネオン街の悪夢や、憂鬱な折檻を終えたニヒリストたちの傍観から、簡単な理想で疲憊していく苦悩からエクソダスし、散漫な理由に供給される世界的な遅配や、血合いを行われ、空虚な身体を抱え、重なる動機を入れ込むだけの恐怖や、共立されるだけに、世界とは、国家の中に収めるだけに至り、互いを国籍で引き裂くだけに至るような旋律を踏みしめ、使命感によどむ信念や、仮想世界で根源を失い理想郷の亡者どもの景観に襲いかかるジレンマや、欺瞞をため込み、慢性的な痛みを受理するだけに諦観から、訂正をひるがえし、終わらない夜へと浸透していく永遠性から、ふやけた感情が、エレクトロニカにとろけ、音と音が混濁する白昼夢に帰結する感情論的な裁きから、耽溺を繰り返すほどに、受動していく意識は、樹立されるものにおののき、自らを苦しめるだけに至り、でたらめな感情をデータ化し、間接的になびく運命に倒錯し、躍動すべく、すべてを捨て去り、哲学へと浸透する意識は、解脱を行うよりも、何かから飛び出し、何かを超越するという逃避へと至り、逃げ惑う意識は、やがて滑落し、勝達なものへと偽装され、均衡を保てずに、自我論的に敗残する結末に至るだとか、閉塞的なうるさい普遍性が、一般論的なシンパとしてあいまいな闘争へと浸るだけに、絶え間ない戦争へと至るような反復の虜になったキルケゴールの亡霊との対峙を執り行う私は、絶望の全容に拓けるものなどは、等位を用い、自己犠牲的な観念から、利己的な儀式へと展開し、何かを神格化させ、心因に迫る暗鬱なものに病名を付け、名ばかりのものを信仰し、意思を失い、喪失感にゆだねる悲恋イコール煉獄的なドラマから、内面的な性悪説に閉ざす感情的な挿入歌が鳴り響き、帝国主義的な雷鳴とどるき後から迫る色あせるだけの主観に取り残された過去を取り除くべく、オペ室に運ばれ、過去を取り除き、大脳皮質を麻痺させ、ジェラシーを生み出すだけの沿岸へと運ばれた海馬が、リバイバルされる以前に複製されるだけの真実へとかばい合う感情においてけぼりをくらい、空間的な依存度を示す値から、カタトニーへと至り、終わらない硬直へと移行していくドラマ間の内臓を取り除くべく、ベクトルを根源へと引きずり落とし、自らの落ち度をうたうだけの自己否定から、陰鬱なカルマを引き取るだけに、疲憊していく意識は、悲恋へと陥り、横溢する瞬間の苦しみが、際限無く襲いかかり、くまなく浸透する悲しみを受理し続ける限りに、乾いた感情にふるいをかける意識的な嗚咽から、横溢する涙が、利己的に使命感を攻め入る限りに、ドラマの中で寂寞を司る位置的な不感症から、毎日の惜別を執り行う、硬直した因果に迫る結末に、知性の欠片も無く、暴かれた意識は、能動する限りに飢渇し、解剖される原理におとずれる協調性などに反し、貧するだけに至るような関係性に制度を用い、何かを支配的に牛耳るだけの法律を破るべく、私とは存在するのであるし、何かを、保つだけに託つ者が、この世界を、フォーマットしようとペシミズムに浸り、疑似的なホロコーストへと至るようなジレンマが肥大し、その被害妄想へと引きずり込まれる精神は、悪魔との契約を終え、角膜を捧げ、格納される原理を突き刺す罪深い銛を用い、モチーフとされる意味を突き刺し、再現される愛憎へと俯瞰を捧げ、空間的に駆除された意識を昇華させるために、ためらわずにたわめる暴力性から、正道は損なわれ、アンチテーゼを咆哮し、報じられるものすべてを恨み、奪い合うだけの愛に砕けた試練から、甚大な被害を受けた精神は、構造的な分析ばかりが先走り、境目を失い、自らに倒錯するだけに、自堕落な過去が、フラクタルなものへとぶつかり、齟齬する意識は、ただ離れるだけの空間や、ドラマの終わりを告げるべく、自らの被害妄想が生み出す、大エンディングを迎えるべく、向こう見ずな価値を邪推し、邪慳な行いで仮死化していく厭わしい自我的な人工楽園へと自身の内外で砕け、内面的な姿勢を唾棄し、破壊され尽くされた感情を詩的に包み、罪深い意思にはびこる信仰のコードを抜き取り、差額を受け取るだけの、価値観に屠られる以前に、私たちは、轍通り、韜晦するものへと運び出される意識が、依存心を捨て去り、ただ、創造あるのみだ、と告げる辺りから、短絡的な政治性を打ち破り、ただ自らの意志だけに帰り着き、戒律すらも打ち破る。崩壊する意識は、後悔を含み、ただ自らに現れる終焉の轟音に飲まれるほどに、解けずにからまる意識は、改善されずに、自らのからまった意識が、解けずに、その場でもがく欠如に至るのだ。