昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

逃走


 夕暮れにひそむ物々しいものも静かに昇華し、筋書きすら持たぬ精神が疲労感を隠し、夜に攪拌され、もたらされる正義も捨て、さらなる飛躍を遂げるわたしは、さまよう魂が用いる旋律をたよりに、多目的にうごめくキャピタリズムが描く苦悩を引き裂き、あらゆる権限を放棄し、最たる意味にぶつかる衝動的な欲望に消費されるだけの艶美な結末に襲いかかる真実などは、誰かが何かを奪うための規律を用い、貧寒な者へと変化させるだけの関係が率いる破壊的なものがもたらす音が木霊し、しいたげられる今にあいまいな信仰を続けるだけの不備をかかえた原理的な勝利をうながす革命も終わり、裁かれるだけの価値は、今にたばねられる苦しみを加速させるだけにいたるし、平静を保てぬだけの街は、寛容さをそこない、そこで価値観を用いるほどに、自らの価値とは、機械的なものが率いるだけの理由が即座に転換させるだけの意味に換金されるだけの人間として、代用品として生きるだけの関連性から連動していく苦悩が生まれ、豊かさをもたらした罪がもたらす罰を抱え込んだフリをしても、理屈を捏ねるだけで、今に除外されるだけにいたり、大概の苦痛が通過し、妄想を重ね、現前をさまよい、応じる答えに大義も持てずに、そこで広義に解釈できずに、その場でとどまるだけの苦痛は、通過していく痛みに耐えかねずに、その場で屈従するだけにいたるような苦痛を自らに課せる。さまよう君は位置づけられることにより、そこに居続けることに変わりはないし、そこでむさぼるだけの意味から動機は境目を失い、謳われる名目により、右往左往するだけだ。

 生じる痛みは今に規則を与え、不規則に泳ぐ連中が同化すべく、何かを蹴落とす辺りから、退廃的なムードは生まれ、瀰漫する普通と苦痛の間に生まれる閉塞的なものなどは、有史以来続いたことであるし、そこで裁かれることを待ちわびる巡礼者たちが、互いの真理を守るための戦争が行われ、自らの罪を解消するために、互いを恨むべきだ、と教え込まれ、疲労困憊していく精神は、何かに足並みを揃えることだけを目的に、何かを起動させることに専念し、捻出される価値に仮死化していく意識は、自らの幽霊を自らに憑依させ、呪詛をうながし、呪いを起動させ、そこで凝固し、自ら生み出す苦痛と、その場で這いつくばり、立ち上がろうとする意志を煽るような希望すらも容易な価値により、締め付けられ、そこに与えられる使命感がかたよりを生み出し、そこで快活さを失い、徒労を重ねるだけに終えたとしても、その場で抵抗を続けることが、今に屈従せずに、従事することで満足するような終え方を求めるだけの洗脳から逃れ、締結していく意識は、その場で刺激を重ね、簡単に処理されるだけの日々から逃れる。逃げ出すことは良いことである。あらゆるものから逃げるために危険を察知する本能を信じ、倒錯し続け、何ものにもしばられぬように逃げることだけが、価値から抜け出す手立てであるし、そこに残り、束縛されるほどに、自らを浅薄な者に変えるし、あらゆる根源は、何かを騙し、その場に屈従させるためにうながすプロパガンダにより、示される差異に与えられる軋轢から、あらゆる戦争は権限を得て、破壊へと進んでいく。あらゆる抗いは、購うことよりも大切なものを示唆し、諧謔へと移行すべきであり、その場にもたらされる苦痛を笑い飛ばすような豪快さを用い、障壁を飛び越え、誰にも捕まらぬように、与えられる苦痛に普通さを求めるような同期を終えるためだけに、正常さを謳い、病に格納されるだけの今に欺瞞を用いるだけの意味に帰結するためだけに等差をもちいるような価値が今を加工し、あらゆる痛みに分裂し、そこで分断される意思は帰還する場所を求めるだけで、デカダンなものに陥り、簡易な理想を用い、引き出される苦痛を引き出すだけの価値が生み出す俯瞰に攻め入るだけの自らの内戦から、排斥される理由に自由を求めるだけの誤りから、そこで阻められることでしか、自らの快楽を引き出せぬようなマゾヒズムから、毎日に刺激を求めるほどに、快楽とはほど遠く、そこに与えられる意味だけに出来合のものを信仰するための神を建設し、迎合されるものだけを歓迎するようなリズムが迫り、そこに与えられるリスクを回避し、退屈を捏ねるだけの捏造を続ける普遍性から、変化を求めるほどにとがめるようなものを用いるような権力を打ち倒すべく、高まる理想だけが、希望を用い、自由を率い、あらゆるウソを兵器利用するだけの主義などは、自らが用いる思想により、自らを破壊するだけにいたり、用いられる理想が引き出す苦痛や、そこで刺激的に制される間に性差を用い、持ち出される苦痛から、引き取られる意味に悲観していく卑近なものから分断されていく意識は、帰り道を失い、そこで乖離するだけにいたり、対立を続け、そこに溜め込む後悔から、何かを恨むための理想が偽装され、今に苦しみを敷衍させ、現れる苦痛を対処できずに、現れる普通に飲まれることだけが、自らを正しくするのだ、という思い込みが生み出す快楽を与えるウイルスに冒され、暴走する真理は、自らが真実であるのだ、というゆがんだ思いが、あらゆるゆがみを与える。