昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

遡及


 走り去る感情は、どこにも帰らずに、何かを待っている。守られた感情が、連帯感をうながし、安易につながるほどに、関係とはほつれて、今にも争いを生み出し、終わらぬ軋轢は、何かを蹴落とすために妬み、憎むことから交わる瞬間は、どこか寂し気で、健気なものを保ちながら、何かを恨むために、ためらわずに闘争を生み出し、統率を謳う世界は、自らの威厳を保とうと、権利を用い、権力に偏り、正義を用い、異物感を謳いながら、長らくに隔てられた世紀に季節は戸惑い、止まらずに今にはびこる言葉が意思を占領する。原理的なものを捨て、原始的なものに行き着く。果てになりがそなわろうが、ここで思うことが、現実へと行き着き、永久へと移行していく。何かの心残りが永遠性を含み、脳内で再生され、精算される間に結末とは、今にも追いつかれ、現実へと吸収される。去りゆくものが、苦悩を放ち、何かを懐かしむことで、ここに哀れみを生み出し、今に束縛され、些細なことに苦しむ意味から逃れられずに、軽薄なものに侵攻され、自らを喪失していく。あらゆる過去は、今に寄り添い、自らを解放できずに、崩壊へといざなう。その因果に負ける前に、自ら生み出す抵抗力だけが、自らの権力へと変わり、外から与えられる影響に屈さずに、うつむく君を何度も立ち上がらせ、そこで対立する立場などは、もたらされる意味に偏向していくだけに陰り、可決していくものなどは、民主主義を捨て、のうのうとデジタル化される今を官能的に傍観し、暴走する真理は、意味を逸脱できずに、今にすがり、つたないものを持ち上げ、自らを正当化していくほどに、魯鈍なものに変わり、何かを憎むことでしか、自らの死を越えられずに、ここに応じるだけの答えだけを崇拝し続けることに置いて行かれる感情は浄化されずに、ここに置いて行かれ、求められるほどに、自らを束縛し、抑圧される精神は、プラトニックなものをかかえ、デカダンなものへと移行し、心ない何かに攻め入られるほどに、自らの価値とは、外から与えられる影響により屈折していき、そこで提起される正義などは、正義がなんたるかを知らずに、自らの正義を保つための統合を求め、逃走する者や、逸脱する者を捕らえ、未熟な観念が生み出した答えが引き出す空疎なものに支配され、物質的な感応から、ここで交換されるものがさえぎる限りに、みちびかれる苦しみだけを膨脹させ、等位を生み出し、そこで問う者とは、狂気にいたり、境域を汚す汚穢のような扱いを受け、そこで受け取るべき正しさを示唆できずに、そこで認識するものが送り込む空疎で過激な理想を打ち立て、軽薄なものを進行させ、ここで迫害されるだけにいたり、現実から逃避し続ける先に盗用された真理を持ち出し、統合することだけを目的に惰性な真実は、今に迫害を続け、暴虐なままに加速された怒りは、定めるものを持たずに、底に用いられた定理すら破壊し、瓦解していく真実は、今に追いつかれ、意味を見失い、自らを破壊するための定義にいたり、外へと向けられた暴力性が、自らの世界を打ち壊すまで、何度も外へと怒りは向けられ、そこで怯えている感情は動機を失い、投棄される先に同期されることだけを目的に起動を繰り返し、自らを機械的に奉納していく儀式的なものへと加速し、自らの死を昇華させるための信仰だけが、自らを強靱なものに変えるという幻想から抜け出せずに、嚮導されるままに、胸裏に潜む悪意を攪拌し続ける先に生まれるもっとも暗い闇に密かに進行していく意識的な汚穢を浄化するための祈りを続けるほどに、自らとは隔離され、孤立し続ける精神の深淵で自己を破壊し続ける先に闇は深まり、緩慢に作用する理由に基づき、自らこそが正しいのだ、と示唆する間に生まれる憎悪を加速させ、意味をむさぼり、自らを強調するほどに、リビドーは暴走し、攻撃性だけを増していく夜に潜む空疎な答えをひるがえすための呪詛を続ける祈るだけの者から、逃げ惑い、隠遁し続ける先にシステムがうながす真理が加工する倫理や品位にもとづくものが意味を求め、さまよい続ける間に通過し、撃ち抜かれ貫通したこころを縫い付けるべき愛も、何かに買われ、自らの変化を望まずに、外から与えられるものにより、変化することだけが、自らを正しく変化させる、という幻想から、そこで同一化をめざすためだけの同調から、同義を謳い、すべては、フラクタルなものであり、そこで互換され続けた結果が、今の人類を生み出した、とうそぶき、後ろめたいものをかかえながら、かけはなれていく意識は、掛け替えの無いものすら売り払い、自らを昇華するための宴にひたり、悲観するほどに、ここで関するものが、慰めを用い、今を統制することにより、与えられた安心感にひたるほどに、すべてとの距離はひろがり、派生するものに吸収された意識は、自らの感情を放棄し、外から与えられたものだけが、自らを認識させ、そこで深く洞察し、深く考えることをやめ、自らを放棄することだけが、自らが自らを認識し、理想の自分に近付くなどという浅薄で軽薄な考えから超越すべく、人間から超越し、神を持たず、何かを待たずに、時間をまたぎ、空間を引き裂き、次元から放たれ、囲いを用いた科学を破棄し、自らに浸透する詩的な何かをだけを敷衍させる。