昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

十全


 意味と意味の間に欠落していく意識にアクセスし、循環していく瞬間にめばえる愛が氾濫し、途端に全容を明らかにするようなものが示す前衛的な達成が反復し、そこで覆い尽くされるだけの今に反発し、主観をさえぎるだけの全貌に吐血を繰り返すための苦しみがダメージを与えながら、体たらくな日常に迫る粗末な不快感をしりぞけ、倦怠感を攪拌しながら、さいなむだけの記憶をぬいあわせるほどに、そこで襲いかかる不安は、日常をさまたげ、限界を生み出し、そこで重なる痛みは、意味を加速させ、今を枷に変え、喧噪から生み出されるだけの惰性な力学を応用するほどに、力とは、そこにくわえられる圧力に屈し、空疎にひけらかされるだけの思想を、あたかも自分のもののように扱うほどに、自らの力により屈折し、確かなもののように現れる容易な出来事などが、プロセスを破壊しながら、しなびた記憶が生み出すまばらなものがセンチメンタリズムなどを謳いながら、立証されるもののほとんどは、露骨な支配を受け入れ、経過する痛みにはびこる形骸化するだけの意識がぬいあわせるためだけの出来事が、真実のように見せられているだけに満たないことを通過するほどに、自らが見ているものだけを真実である、という認識すらできずに、何かが示すものだけが、ここで確かなもののように扱われるほどに、あつかましくいびつなものを立ちこめるだけの真実に兌換され続ける意思的な紙幣や、価値観を覆うだけの日常の平均的な圧力に屈折しては、さびれた心情をかかえ、信じるものとは、そこで真実味を失い、この身を補完するだけの空間に軋轢を与え、重なる痛みは、いびつな感情をこしらえ、今をがんじがらめにするだけに浸る感情の行方などもわからずに、そこで補完され続けるだけに関する痛みに反響する言葉に邪魔され、そこでの不安を加速させるだけにいたる構造的な哀れから放たれるべく、ベクトルは、新たなこころみに比重を与えずに、ただ、自由に想起するものだけが、帰巣すべき場所などを求めずに、ただ、放たれるままに飛び交う意志は、自由を保つための戦争に専横される以前に、ただ、自由であることすら認識せずに、思考を這いながら、短絡的な浄化を謳うだけの信仰的な征服がたびかさなる痛みを昇華させるための欺瞞を放ち、そこでの疑問を打ち砕くための自己を保てずに、意識にダメージを与え、戦列にならび、傍観し続けるのだ、と妥当な位置から放たれる意味を邪推するものを衰退化させるための垂涎者の群れや、向こう見ずな者が示す尺度から、水明にまたたく淫蕩な真理にもとづくだけの悲劇的な攪拌をもたらすための破壊から、寛容な者ほど死するべきだ、と惰性な間隔が示す数理的な予言から、揺動されるだけの儚さに攻め入るセンチメンタルなものが指図し続けるだけに痛みは兌換すべき価値を見出せずに暴走する。あらゆる暴走をとどめを刺すための交合を行うだけの儀式的な幽霊どもが示す散漫な犠牲から、敢行されるだけの意識的な罪をかかえさせるほどに、ここでの痛みは、とめどなく敷衍し、そこで執行されるための罰が横柄に迫るほどに、ここでの孤立感を加速させ、ここでの孤独とは、何かを恨むための偽装であり、犠牲を謳うための正義が加工するだけの悪が迫り、自らを自らの手で意識的な監獄に押しこめ、そこから超え出ることは、罪である、という力が加えられ、自らを処刑台に送るための簡素な手続きを終え、嗚咽なびく瞬間に死をも超克するような死が迫り、生命に孕む激情を拡散させては、ここでの静寂に著しい愚問を続けるだけに終えるような生には美学すらもなく、ただ、純粋な破壊に真理を見出し、自らを孤独に加工するほどに、関係する死とは、死へと運ばれずに、ただ、ほうむられ、ほつれ、ほふられるだけの瞬間を愛するためだけに、何かを犠牲に死へと追いやるだけの死などは、死にいたらずに、ただ、生から逃避するだけに終えるための被害妄想を続け、卑劣な悪意により、自らを屈従させるだけにいたるような死などは、瞬時に飛び越えるべきであり、そこで司るものを打ち砕くような激情を保ち、公平をも突きぬけるような軽快さでもって、自らを保つよりも、そこから逃避し続け、逃げ惑い、自由すらも通過した後に充満する多幸感だけが、中空をさまよい、前衛的な意思が開く瞬間だけが、本質的な昇華へといたり、そこでむすぶものだけが、無数のものにリンクし、短絡的な情報を拿捕し、堕落するだけにいたるようなくだらない善悪が用いる懸隔などは、距離感もわからぬから、衝突を続け、退廃的な思想を妄想しながら、誰かを裁くための軽薄な罪を掲揚するだけの正義が偽装し続けるような世界と名付けられただけに満たない世界などを汚い、と嘆くよりも、自らの純粋な意志を強調し、そこでとめどなくあふれるものだけを大切にしまい込まずに、いっさいに吐き出すような瞬間だけが、藝術的な昇華をむかえ、君を十全なものに変え、権威を打ち砕くような魔法を手にし、抵抗し続ける限りに、そこであふれるものだけが、自らの味方に変わる。