昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

彷徨う過ち


 十全とした王を気取る金銭を打ち砕くべきだ、と疎外感をたくわえた反発を反復させるための機能によりためらう反抗的な尺度から、貸し借りを続け、そこに贈与されるかぎりに継続していく意識的な敗残から、背徳をモチーフに、アンチテーゼを繰り返し反響させ、安置され続ける精神は、依存的に敬神を続け、敬服し、軽薄な信仰から剥奪される意識は、自らを裏切り、何かを信じることを美徳とし、かかげられたものを信仰するほどに、自らを捕縛し、補完されるものに左右される。たどるべき過去もないから、何も見えなくとも進むべきである、と詩的な軽さを与えるほどに、生きることに補填されるものが、退屈さを高らかに叫び、退屈なものに自らを変化し、短絡的な善悪に関わり、自らを見失う。ただただエンディングへと加速していくだけの世界だ、とダダイストたちが寝静まった夜にまったく新しい主義をかかげるころには、真理は死に絶えるのだ、と後続するだけの意識は、形式的なものに嵌まり陥落するだけの日々を過ごし、倦怠感をかかえ、朦朧とする意識の彼方で儀式的なものに囚われ、自らをモニュメントに変え、角張った形式にとどまり、自らを身動きさせないように願い続けるだけの祈りから、軽薄な信条を吐露し続ける限りに陰る本質は真実味を失い、実体をそこなう存在は、内積するものに押しつぶされ、さいなむ記憶に刻刻と迫る時間に老いて行かれ、形成されるものや、そこで悶絶するものへと永久に加工され、最たる意味を喪失し、証拠も残さずに痕跡も失い、相貌に攪拌されるだけの形象に犯され続ける自己は、堅実なものを謳いながら、相違する自己との距離を埋められずに運命論に疎外され、背反する先々で定立するものや、定位すべきである、と規律が堅持するものに固執し、感覚をそこない、同意されるものだけを信心し、あらがうことを知らずに、現れるものに疎外される存在はつくづくに迫るセンチメンタルなものや、そこで縁取られる中での陣形を保ち、人格者を演じながら、障害を生み出し、自らを疎外させることだけを目的とするキャピタリズムでの疎外感をたくわえ、自らを枠内に供えることだけを目的にし、敵愾心を増加させ、何かに支配されることに反するように何かを裁くことで得られる快楽を目的に何かにうながされるままに悪を生み出すほどに思考停止におちいり、自らの判断をそこない、何かに即されるままに増していく快楽は、悪を捏造し、自らの快楽のために儀式的な生贄を送り込むための悪をでっち上げ、購うことから賄うものへと蔓延る悪意に助長されるものの戦列にならび、すべてを白紙に戻すための戦争へと移行し、行為は従順であるほどに間違ったものを加工し、捏造される死へと蔓延る前衛的な正義は悪意を補填するために、悪を利用し、領土を奪うための体系を作り出し、そこで生み出される欲望だけを加工する機械的な余韻から因果律から放たれずに、ただ陰湿に疎外させることだけを目的とする経済的な攪拌から、懐疑的な者ほど魯鈍である、と具現化されるために捏造され続ける存在を愛しているかのように含ませるような形骸化した人間どもの祝福から、囚人として生きるためのためらいをそこかしこに生み出し、絶え間ない憎悪は、対面する恐怖から逃れるためのさまたげを生み出し、軋轢を施すだけの脅しから、応用される真実を問い質すほどに、等質ではなくなり、当該するための理由を作り出し、自らを犠牲にするためのプロセスから、プロパガンダを吐き散らすラストシーンへと後続していく意識的なわざわいを生み出すための体系を強固なものにするための独善的な崇高さを高めるための虚偽を放ち、虚栄と虚飾のために取り込まれる事象から、そこで収められ、思考することもままならないままにまじわる先に弾ける理性が欲望を加速させ、最たる意味も携帯されるほどに、そこでの知識とは何かにとがめられ、蓄える知識などは、自らをゆがませるだけに至り、信じるべきものなどは、すぐさま補填され、忘れ去られるまでの猶予を与えるだけであり、出来合のものを信じ貫くほどに、自らとは代用品としてそなわるだけの姑息なものとして、情報の中で倒錯するだけに当為するものである、と尊厳を求めるための権限から、管理されるほどに権利を謳うだけの浪費的な懐柔さに操作されるための証拠品として扱われ、厚かましく迫るやましい真実は、自らの過ちを隠すための犠牲を生み出すためだけに誰かを拘束し、自らの正しさを伝えるためだけに、何かを悪く言うほどに補正されない真実は、自らのゆがみに気付かずに、何かを否定し、悪を作り出すことで、自らの正しさを強化させることだけに専念するような主義や思想に関わるほどに、自らの正しさとはゆがんだものになり、懶惰におちいり、短絡的に崇めるものだけが、唯一の神としてそなわるほどに、位階は強固なものになり、そこで埋まらぬ格差は、落差を生み出し、懸隔を生み出し、さいなむ記憶から、再現され続ける痛みへとおちいるだけのペシミズムに移行し、行為に従順なほどに増していく快楽に阻まれる自らを利用するための利己的な理由から、生じる由縁や、誘導されるだけの今に欺瞞を生み出し、絶え間ない苦しみを算用するだけの理想は、理性をそこなわせ、短絡的な破壊や快楽におちいる。