昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

愛と背反


 誰もが未熟なままに昇華し、むすばれるままに預けられた身体を消費するための生産性だけが、現実性などを謳い、制度を生み出し、いびつな観念を形成し、そこで対価として現れるものだけを愛するという消費的な愛が退屈だから、私は、依然としてバラバラな身体をひろいあつめ、あいまいに示唆されるだけのロジカルな症状をおさえこむための抑圧を生み出す機械的な輩が消費的ななれあいを高次に引き上げられずに、いたらぬままに矜恃を保つための闘争から、等差を生み出すだけの道理から、動機を破棄するための羽ばたきから、有り体のままに語られるものと隣り合わせになり、色あせるだけの恋の行方や、相似していく夫婦たちがリンクする輪廻の扉をこじあけ、時系列を壊すほどに、時間との擦れ違いから、ほどよくからまる犠牲的な間柄に捕食されるための人々の墓地を越え、倦怠感を納期していくためのシステムに捕らえられたシンデレラたちが朽ち果てていくのを尻目に、テクノロジーのいっさいを否定し、貧寒な者どもの理屈に巣くうものなどに抑圧されずに、そこで制限を生み出すだけのまぼろしや、構築されるほどにうそぶくものを引き連れ、自らを正しく染め上げるための操作から、倒錯していく意志的な矜恃を滅ぼすための呪いのようなものが飛び交い、電磁波的にやられてしまった彼や彼女らが分裂していく行く末に分断され、分岐点をも破壊するような過去をも否定し続けるメロディーに慟哭している君をなぐさめるほどに、私は凍てつくような感覚をおぼえるのです、と文学的な狭小さに憚る思いが、行いをも超えられずに、達成感により肥満していき、勝つほどに与えられる餌とは、思惟を豚に変えるのか、と監査されるための機械的な身体に迫るホログラムの雨や、滅ぼすための均等さや平等さが思い描く未来こそ、いちばん姑息な悪を生み出し、執拗に求める欲をも駆り立てるのか、と緩和できずに、処理されるだけの未完のままの身体をよじらせ、快楽の階段をのぼる君のヒステリックな深夜を嗅ぎつけながら、何かを憎悪するためのカオスの子供たちが、孤独に磔にされ、孤独にすら勝てずに、呪術や占星術などに関わるから、自らを信じることもできずに、憎悪と共に夜とさまよい、ルサンチマンを加速させるのだ、と妥当なものを裁くための機関としてしか備わらない正義などは、損得でしか秤にかけられずに、関わるほどにあいまいなものに段落を生み、何かを不自由にするための自由をすり込むのだ、と惰性に生み出された制度に植え込まれた正しさこそが、崇めるに値するなど、とうながすような他者の意思を借りた人間の形をした物質として、あらゆる原理に妨げられるための健気な人形としての役目を果たすために、悪魔にすら魂を売るのだ、と惰性にみちびかれるだけのルサンチマンカタルシスにいたるべく、いたらぬ者を批判的に乗り越え、呪いを超えられずにいる元々の憎悪などを運び出すだけの政治的な要素を謳う教祖を討ち取るべく、ベクトルは、神とも対峙し、そこにあらわれるものに神を用いる以前に、私が現れたからこそ、ここで神とされるものを神として認識させられているだけに過ぎない、と神を否定するテクノロジーの呪いこそが、いちばんの支配者として、冷笑主義を誘発させ、何もかもに醒めた原理から、原因とは、自らの諦念を加速させるだけにいたり、存在こそが糧である、とマテリアルを喪失した思春期ともどもと怒濤に巻き込まれるのか、とタナトスを超えて、素数を鼻腔摂取した辺りから、形有るものとは、形有るものとして認識している偶然に巻き込まれ、自らの存在をもその存在に偏らせることで、あたかも正しいもののように誤認しているだけに過ぎないのだ、と償いをもたらすべく、何かを否定的に仕向けるだけの機械的な文言にいざなわれ、散漫な意識は、形式的なものを確かなもののように崇め、あいまいに示唆されるものに支配されることで、自らの不安をさえぎっているだけに満たないのか、と不安の原因を追い続けるほどに老いは迫るのであり、狭い価値にとどまる虫の一生にすら確かな愛を補完すべく、その空しき身体を捕食されるために仕向ける美徳の家畜たちや、管理下に置かれ、安心安全という都市伝説的なものを伝染させるために宣伝を続ける有能な者として、物質主義的な蓄膿症をかかえこみ、鼻声で語られるものが、確かなものに足枷を嵌めるような世界を世界として認識することを辞めた途端、かかえこまされた存在の重みから逃れる。