昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

カタルシス

詩的なものが配膳され、
エゴも潰え、
同化するためだけに
現れた形式の亡骸を集め、
画期的なものに変換し、
散漫な季節に迫る、
退嬰的なモーションや、
退屈な戦争を生み出す
ファシズムの雨にぬれ、
誰が誰を嫌いだとか、という
どうでもよいような
ものの架け橋を破壊し、
惰性に謳われるものが
奪い合う今に瀰漫する
不満足そうなことばが、
この場を膠着させる。


暗澹としているフクロウが
陥るエタノールにまみれた
悲劇を攪拌し、
関連性を求めるほどに、
瞬間とは膠着し、
少しづつずれては、
消費されるための所以に依存し、
損得だけで測られる
正しさが求める距離などにもつれ、
徒然となびく瞬間とは、
主観を持たずに、
今に制限を与え、
延々と垂涎する過去に
餌を与える。

差異化を終えた花たちが
たむろするマクロ的な淫行に
交差する韻と擁立する
陽気な保護者が
吟詠する時折ひずむ衝動性や、
浄土を求め、
季節を織り込んでいく
詩的な羽衣を着て、
さいなむよりも、
再現される今に瀰漫する
不満を謳うよりも、
抵抗するほどに、
生まれる暴力の子供として、
こじれる先々で対立を踏み出すだけの
惰性な革命の達成感により、
アクメに至るよりも、
悪魔崇拝を続けるマスメディアや、
隠れて放たれる空疎な嘘を
はき続けるだけの餓鬼どもの理屈に
荷担するよりも、
感覚を大事にして、
怠惰なものを引きずり、
貧寒なままに、
悲観するよりも、
確かさを足枷に変え、
世界性を狭めるよりも、
すべてをないがしろにして、
内向的な端数や、
蔓延る悪意を現実性につなげ、
浄化されずに、
昇華するに至らずに、
ただたまる苦しみを善用するように
うそぶくような宗教的な慢心にひれ伏すよりも、
不感症な鳥たちが羽化し、
俯瞰を糞尿で汚し、
形骸化する数理にもとづくものが
迎合し続ける現在に点在するほどに、
ここでの正しさとは、
ただ備わることで強固なものにより、
そこでの正しさが恐喝するような
現在に偏在するだけの正しさが
ただ示唆するものなどに
意思を奪われずに、
自らが未熟ながらに正しさを
備えるものだけが、
正しさをも超える。