昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

軽薄さに迫害される幼稚な綻び

映じるものが、
均等に歌い上げる静謐で、
ゆらぐ極彩色の蝶や、
裕福さを謳う必要もなく、
涅槃に羽化するデルタの影や、
湿地帯でうごめく、
透明なナマズたちが
ひきおこす砂嵐や、
安全ピンでいれられた
リリカルなタトゥーに、
ケミカルなリビドーに
磨耗していく精神が、
有する価値を強請るための、
資本的な凝固剤により、
現代社会に補完された、
信仰を破棄し、
本質とは比喩により
ごまかされ、
幻想性の出現により、
生きることなどは、
どうでもよく、
ただ、よろこび
尽くすためだけに、
生命とは絶えず力動する。