昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

端々に生まれる覇者

瞬間的に完結していく物事に巻き込まれて、朧気で、儚い瞬間も純化され、静謐な面影をたどり、蓄積される思い出も、瞬時に自らにおおいかぶさり、ダリが描いた溶けた時計のようなものが、自らを圧壊し、跡形もなくなくなるようで、次にせまるものが、目覚ましい飛躍を遂げ、途端に現れる意味などは、路肩で眠り、暑さでとろけ、統合する前に、寒さで凍え、瞬間的な廃絶を終え、往々と現れる真実も、マシュマロマンが踏み潰して、追憶に貧する価値も、瀕死な様子で、どれだけ愛しても、すぐさま灰になるし、とニヒリストがカタルシスにいたる愛惜をやさしく撫でる余韻は、恒久的にインタラクティブで、縁取られる前に、位置付けされる前に、去り行く行いは、絶えず前のめりで、行き先にめり込み、絶えず未来だけを生み出すよりも、絶えず過去からやってくるものを押しのけてまで、生きたいと願う知己によりゆがむ真実に悶え、誰かが願うことにより、ここでの苦しみは倍加し、生き辛くようにも思えるという横暴な理屈は、絶えず創ることだけに専念することを知らぬから、破壊することだけが、なにかを創ることの礎になるのだと、意地になるから、意気地なしなままで、なにかを貶すおままごとがまかなう不味い泥団子にジンクスを練りこんで、根絶やしにされるために、去り行く思いが引きずるものが、引き合いに出すものなど、と出し抜けるための論難から、困難は絶えず打算的に作り出された、あたかも生きにくいかのように示す値や、そこでの法に加工されるほどに、過去とは今に影響すら示さず、今を締め出し、自らを繰り返しいじめるように、誰かをいじめる快楽に耽る傀儡としてだけ、生きることが正解のように打ち出す大衆的な悪趣味さから逃れ、普遍性を謳うだけの、堕落したエゴからも逃れる。