昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

凄愴


 何も喪失することがないところから世界とはあふれ、敷衍する意識が景色を捉えた途端に世界とは世界であることから抜けだし、あらゆる論理を切り裂いた後から、利己的なものは消え去り、些細な出来事を超過し、静謐にゆらぐ誠実さを謳うだけの傲岸不遜な否定を飛び越え、超脱し続ける先々で惰性に現れる物事を処理するための機能を超越する。この世界を愛することに秘訣などはなく、ただ断続する世界は、世界としての表情をくずさずに、連綿たる事情にかさなるだけの退屈な日々を無骨に演じるだけに過ぎず、少ない余地から、幼稚で殺風景な理論を演じ、そこで更迭され、迎合されるものをあがめるためだけに神を設置し、あらゆる意味の外から出られずに、ただ継続されたものを演じることだけを追求し、そこで継続されるものの退屈に圧縮され、押しつぶされては、つぶさに現れる様に厳存していることを強調するための虚偽をつかさどる法や、論証するためだけに叫ばれる正しさにより裂ける世界が断裂し続ける先々で退廃的なものをモジュール化させ、観点を疎外させるためだけに対立を続ける対面するための恐怖の標高や、表題を打ち砕くためにつちかわれたものにあふれる瞬間的な苦しみに与えられる連帯感や、観念にそぐうために対比されるだけの堕落する思いがこじれる先々で継続する苦しみを演じるためだけに見つける苦しみを堪能してこそ世界だ、と妥当にみちびかれる意味だけに食い込んでいくことだけが、この世界を認識し、受領し、受容しては、さまたげられるための現在に与えられる比率や、悲観するほどに貧寒なものに変換されるための世界を世界として捉えるほどに、ほとんどの世界とは、外から現れることだけを決定し、議論の外にでられずに、出来合のものを措置するために生まれるデカダンスや、タナトスと一致し、陰鬱に追従する先々で背反できずに、換算されるだけの主観に抵抗できずに、でたらめに措置されるものだけが、この世界の正しさを席巻し、そこで巣立つこともできずに、革命を謳う本能は、凡庸な価値にカタルシスを与えることもできずに、次々に破壊され、償いを求め、元手になる価値の奴隷として、意志を捨て去り、須要なものを謳うほどに、確かなものなどは、邪魔なものに変わり、今をつかさどるもののほとんどは、その場で重荷に変わり、担うほどに似合わぬものに変わり、加算されるほどに群れる意識は、枢要なものをそこない、蓄積されるほどに加減もなく、限界を生み出し、はみだしたら最後、果たす意味すらそこない、喪失感にゆらぐ派生するための意識が流動しているようで、そこでは操作されているだけに満たない現在に懸隔ばかりが生まれ、比べられるための価値から、軽々しく吐き出され、飼育されるだけの精神から、正否を謳うほどに、勝者などは存在せずに、蓄積される意味に長じる所以や、有する価値に時系列は崩され、ジンクスなどを謳うほどにうろたえ、奪い合うほどに卑屈になる精神は、敬神に至り、いぶかるほどにいびつな精神が迎合するものだけを正しいものとしてあがめ、そこで改心を謳うほどに改善されるものすらなく、つたない意識は、追求されるほどに無価値なものにおどけ、形成される価値などのどれもは、軽薄な破壊を生み出し、継承されるものなどを模倣し、もじる先々で最たる意味も生み出せずに、惰性に生み出される世界などに追従するほどに、追憶とは、貧する価値の子供として、孤独に受け取る価値の中で裁かれるための要理だけを求め、そこでの価値を価値としてあざ笑うためだけに、騙され続ける幸から、さいなむ記憶に追従する意識の遺跡を掘り返しては、散漫な形式に備蓄する意識的な汚穢や、終わりに織り込まれる物事に構築された悲しみを裁くためだけに漠然としたものを定めるような価値の中でしか、世界を認めることもできずに、孤立していく個人的な価値の中で正確さをそこない、相似する意識に聡明なものすら見つけられずに、蓄積される意味の移民として、ギミックにぎらつくハイエナとして、えさ箱の中で踊る民族的な空間から、腐るだけの価値に迫る正しさなどを打算するための応益の蠅として、印象にかさばる衝動や、同化する意識に処理されるための快楽の化身として、偽造される今にトレードされ、隷属するためだけに正義を謳う世界のスパイラルから脱し、食い込むほどに、駆逐されるのが、ここでの意味を継承することであり、過去から生まれるものなどは存在せず、ただ現れるままに永遠に食い込むだけである時間からの脱兎をめざす。