昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

母になった途端に世界はかがやく

母体に咲く秋桜
夕焼けにちりばめられた、
意識の滓、
囚人服や喪服を着た
奴らが満タンな電車の中で、
彼方で泣く君の様子を、
そっとながめる美しさだけが、
存在の確かさを再認識する空の痕。