昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

誰もが肥ゆる秋

ふざけて、くだけて、ぐるぐる回って、やり直して、曇天に包まれて、またぐるぐる回って、誰にも会わないで、あらゆる悲劇を通過して、劇的な飛躍を遂げて、トゲトゲしいままに、虐げられても、尖り倒すんが、私であるだと、ある妥当な一点から、すべては黒々としていって、一貫性やなんやを嘯くから、武器もなくなって、いや、武器なんか初めっから要らんくて、くたびれても、くたばるまでが勝負だと、いや、勝負なんか関係あらへんし、あらがうほどに、価値いうもんは、わずらわしく迫り、あたかも正しいもののように語られた途端に、他人のものにならはるし、はびこる悪意は重々と意識的なものを抑圧し、深層心理を壊滅させて、操作することに専念すんねんから、審判も要らんし、真実も要らんし、いくばくかの可能性すらも、虐げられまんねんから、こらかなわん言うて、いつもの敗北感や、悲劇的なもんに関わるよりも、より鋭く、退嬰的なもんをかき消すような代物になるためのエトセトラなんておまへんから、やりたいようにやるんが、価値そのものをやっつけるわけですし、分け隔てるというのは、所詮は、自らのこころが作り出した幻想やねんと、約束もすぐさま破って、誰もが悟りなんかを目指すから、畜生どもの争いの中でしか、真理を見出せんから、いつまでたっても、真理には行き着きまへんし、争うほどに、広がる虚しさと、なんのために戦ってるんかも忘れて、ただ憎悪に扇動され、誰かの意思に専横され、主義すらも忘れて、ただ怒りに振り回されて、破壊し尽くすためだけに、破壊しよるような世に、確かなもんなんか、いっこもおまへんが、おまえへの思いだけが確かとか、嘯いてみるけど、すぐ見破るんやね、君。