昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

複製される雨

キリストの代わりに磔になった猫、名前もない星のモグラたちは、地の底に補完された罪を掘り起こし、耳や目が退化した代わりにあたえられた、強靭な爪で、知らない物質を必死に掘り続けているし、いたずらに消費的な日々での価値とは、商品的なものでしかないし、アノミーを加速させ、意思に枷を嵌め、大きな変化を恐れるから僕らは本格的に偏執するだろうし、妄念にだまされては、ろくでもない価値を崇めるだけだろうし、浪費された身体は、年老いたら捨てられるだけだし、なんのための命であるか、なんのための快楽であり、そこかしこで生まれるためらいにより、物事はそっけないし、せっかく産まれたのに、生きている時間はあっという間だし、出しぬけることばかりを考え、答え合わせに必死な奴らが敏感であるほどに、誰かの不幸はよろこばれるだけだし、打算的な愛が参画する悪意により、僕らの愛は砕けたのだよと、責任転嫁する暇もないし、肥満化する意思は絶えず偉そうだし、聡明なものもないし、散漫な意識は、形式的なほどに、早く老いるらしいし、羅針盤は狂ったまんまだし、慢性的な痛みが迫る、狭くて幼稚な考えに還元されるための日々とは、浪費されるために存在しているのだよ。