昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

群像の構造

夜をねぶり、雨を流し、と歌う感情がまとわらつき、どんぶりの中で抱き合うふたりの平静は終わり、静寂が切り裂く健気な夜に脱げた言葉は半狂乱して、乱気流に運ばれ、コバルト色の宇宙で眠り、タンスの家に帰るまでの距離をまさぐりあった、愛のようなケモノ、そう、愛のようなケモノが、世界を終わらしたのかと、感情は晴れずに、わびつく募る雪の鼓動、または、行く先々で間延びしていく風景が、君を傷つけたようで、要するに、ここは、どこでもなく、どこにでもあるもので、ためらうだけの日々は、いつも、誰かから何かを借りることでしか、答えすらも見つからないのねと君は、君は僕に問いかける間も無く、あいまいな光景に溶けてった。