昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

達する間の味

風の音、クリーニングされた記憶、洗いざらしの感情をくすぐる、春のアンニュイとした雨、のどかな喉ごしの遥か奥底で、銀河がパチパチと鳴って、生きているだけですばらしいとは、この瞬間のために吐くための言葉としてだけ存在するのかと、この散漫な現状を透過させる調和から、与えられた答えなんか、素知らぬ顔してるし、指定されるほどに迫る義務感が瀰漫するような、不満をかかえた愛などは、足かせに変わり、世界を狭めるだけだし、いそがしく飛び回っていても、こころの中では、退屈に攻め入られるだけだし、打算的に生み出された意味なんて、真理に近づくわけもないし、ただいそがしく動き回っても、埋められないものばかりならば、私はなにかを生み出し続けるし、あきらめることなんてないし、観点なんて転換し、展開されるままに愛するものが、不思議そうに眺めるものが、ぬかるみに嵌るよりも早く逃げ出し、対価なんて知らないし、知らないことばかりだし、知り得たとして、おぼえたとしても、役に立つのは、ほんの一瞬で、本能のままに突き抜け、近づくものに反し、確かな今を堪能する。