昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

街の匂い光りの味

すべては瞬間にやわらいで、言葉も不必要で、有する価値もいらなくて、与え合うとかでもなくて、どこに行き着くわけでもなく、ただひたすらに敷衍し、普及される愛は、端々に行き着き、染み渡り、複製されるだけの世界を否定し、つくづくに迫る苦しみを乗り越え、携える意味すらいらず、徒らに消費されることもなく、ままならぬままに波及し、現れるままを愛し、突き動かされるままに、純粋に動いて、からからになっても、自らで満たして、満たされぬままでも、ひたすらに求めず、欲すべきものが何かを知り、奪うでもなく、与えるでもないところから、何かは生まれ、その何かに惑わさずに、間違いだらけの日々に不備があっても、まどわされずに、まためぐり、また現れるものが、次々に波及し、はびこる悪意を超えて、かかずらう先で、また巡り会うものが変化し、善悪を超えて、迎え撃つ自己に屈さずに、くたびれたら休み、荒ぶることなく、悶えるままにつむぐ真実と、睦まじく結ばれ、無数の苦しみから放たれるだけの抑圧からも離れ、かじかむ意識が自覚する寂しさや、探してばかりの名ばかりの愛から放たれ、自らの美しさを知る。罪の意識とは、宗教的なものに根ざしており、あらゆる罪とは、思うだけで、罪であることを加速させる。欲とは、寂しいことにより枷に変わり、終わらぬ欲は、今を抑圧し、その欲により、自由を奪う。