昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

犠牲的な雨

森羅万象を舐める、艶かしい舌の上で、宗教により、引き裂かれた恋人たち、歯がゆさにゆらぐ葉音が鳴る、静まり返った戦地で、互換される愛の結末やなんやかんやが、やかましくドラマチックに鳴り響くから、なんか美しい涙もこぼれるよね、と抗う私は、途端にひろがる青い空を不吉に感じるような不安感が、安易な考えを引き起こすから、戦争もなくならんもんやね、と。誰かの正義は、誰かにとっては、悪であるし、誰かの悪には、誰かにとっては、正義でもあるしで、わけわからんなりよります、と泣き崩れる儚さにゆらぐ空間に、存在とは、絶えず犠牲的なもんやし、正義とは、汚穢みたいなもんやし、未来を運ぶもんでもあるし、世界を破壊し尽くすような綻びを持ってるもんでもあるわけやから、あたまこんがらがりますし、金輪際かかわらんとってって振られた君が泣き崩れる様子は、世界は完全性を放棄し、完全に破壊されているような様子やし、君が終わるんが、すべての終わりであるんやから、世界なんかあらんことと一緒やで、と楽観的に達観している私は、依然として、何が正しいのかも知らないし、知る気もないしで、無責任やなんやて言われる筋合いもおまへんでってひるがえす瞬間とは、善悪も持ってまへんから、なにかを変換する必要も、返還するもんもおまへんから、関連するもんや、関係するもんなんかが、用いる制度にもつれるわけには、いかんねん。