昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

開幕

夏の日の恋のローン、分月払いにされる愛の支払いに追われるクローンたちの月末の苦しい叫び声がこだまして、それが新しいビートのようだねと、よだれ玉を加えた、艶美な結末たちが保つ、終末論的な倒錯から、怨嗟や等差が生まれ、資本主義的な怪獣たちが跋扈する罪深い機械仕掛けの街では、駆逐されるだけの人びとの美意識なんかが、何代にも連なり、延々と憎悪をふくらましているらしく、いらだつ君は代償をもとめる対象を見つけるために、今にも駆逐されるだけの、堕落した者に罪を着させては、石かなんかをぶつけて、自らの無様さを昇華させるために、自らの苦悩を他人に着せて、苦しみと同化すべきだと強制し、境涯に住まうセンチメンタルで利己的な自己から逃れられずに、君自体を怪物化させ、懐疑的な日常にぬいつけられる苦しみなんかを加速して、枷に変えられた苦しみが乱立し、着せ替え人形たる彼女たちの亡霊や、独占欲だらけの堕落し、腐敗した支配者たちの魍魎や、ちぐはぐな心に主体性を無くし、攪拌される日々に粛正される君たちのコードや、高温多湿な起源によって、考えることもできなくなるような、激悪な環境なんかに責任を背負わせるよりも、君に際限はなく、最低も最高もしょせんは決められたものであるならば、そこに限界を生み出すのは自らであるし、現れるものなどのどれもが意思の奴隷であるし、どれを見ても、似たようなもので、何かと同化するほどに、形式的な憎しみを加速させ、誰かを憎むほどに自らを見失い、排除するだけで安心感にひたるような、悲観的な観点が模倣する正義が繰り返し踏み台にする真実が、理性を失い、世界を恨み出した途端に、世界は悪を起源にし、正義を利用し、正義を盾にして、犠牲は仕方ないものだと、戦争を正当化し、なにかを祭り上げ、神をねつ造し、君を従え、良い気になって、集団心理にかまけて、すべてを純粋に理想のために破壊する。