昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

自由な結末

うずくまり泣く君の恐々とした主観、果てない孤独をやどす木々たち、短絡的な夕焼けに重なる道理と同化する記憶が枢要な価値などをうたい、退廃的な給与を支払う雨、夕焼けにしみいる言葉がドラマチックだねって、粛清の鮮やかな質感、遅配されていく感覚はレンタルされ、モデルケースとして破裂する時代や、耳たぶをかむウサギの誘導性の記号、晴れ間に混沌の牢獄を生み出した君のコア、永遠に入り混じる部屋の中の髑髏、アナクロニズムな欺瞞ばかりの公約が降る健気な夜空、インディアンジュエリーみたいな景色の中、退廃的な車に乗り、存在自体を化合する工場で生まれたイカみたいな労働者たち、端末間でしか、自らの存在を保持できない彼女たちの同化を続ける姿勢が薄気味悪く、くたびれた夏の余罪や、最愛の人すら捕食するのが、にんげんなのと、悲しんで泣いているのが、彼女の理由ではあるが、そこにころがる溶けた髪や、きしむ壁なんかに飛び散っている液体なんかを見れば、君は君の行為に悲しんでいるようなフリをしているだけで、本質的な悲しみなんかは知らなくて、悲観的なものに縫い付けられたり、老いることへの恐怖や、大衆の悪臭なんかに耐えられないから、自らを破壊するのかと、イデオロギーや思想なんかを持つから、もたらされる義務や、用いられる言葉なんかによって邪悪になって、境域なんかを作り出して、教団なんかを作って、憎悪を理想の餌にして、正義を貫くことで、罪や悪を利用して、次々とねつ造される、悪いということを駆逐するために、正義をうたいながら、今に裁かれる安易な結末が考えを損なわせる。