昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

輪唱される理

たまごみたいな身体して、テレビの中をころがるいびつな人々が構築する真実などは、本質的なもんもあらへんから、偏執するだけにいたるような、ゴミみたいな問題に、実質的なもんなんか、ほとんどないし、朝からくしゃみする犬がうるさいから、文句を吐き散らして、曇天に消え去る思いも青くて、少女たちの悩み事の心音や、蜃気楼に変わるだけの街並みや、相対する対象や、対比されるだけの関係なんかどうでもよくて、有するもんなんか、なんか勝手な想像ばっかりで、貸し借りしながら、渇するだけにいたるだけの、未熟な日々に思想なんかないのであって、堕落したり、ふやけたりしながら、不確かなもんを抱え込んでは、食い込む思いは、理屈なんかを語りながら、回避することだけに忙しくて、過信ばっかりで、進化もしやんし、ちゃんとせーとか、うるさく付きまとうし、つつがなく続く日々も、いつかは千切れてまうし、満タンになっても、すぐ空になるし、空白を埋めても、失われるだけの日々は、借り物のままであるし、あらがうほどに、現れる問題は、増えるばかりやし、痩せたり太ったりしながら、理念や理想やなんやて、付きまとうだけの意思は、貧相なまんまやし、寂寞につのるノスタルジーや、カタストロフや、価値観が蓄積しながら、たちまちに現れる憎悪なんかが、一切を破壊するやなんや言うて、理屈ばっかり放って、はびこる意識は、自堕落なままで、奇怪な意思は打算的に今を加算させて、単調な日々に結ばれて、召される意識は、言い訳がましく、美しいものを知らずに、ただあいまいな偽装を続ける。