昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

湿り気ある夏

しめった夜の匂い、花火の火傷で、ケロイドになった小さな痕、高揚感が断続して、踊り出す木々、機械的な音が聞こえる外、さよならと駆け足で走り去る休みの日、悲観的な女性の長い髪が詩的だから、がらくたみたいな身体を捨てて、さまよい続ける泡沫の午後、軋轢を続ける人々のこすれ合い、合致しない意識は、夏とエクスキューズされ、散漫な儀式に囚われた子供たちの泣き声、固執するだけの堕落した感性がなぶる悠揚な史実、投下されたミサイルが爆発して、ビニールのレコードで、高度成長期の腐敗した神話を聴きながら、産まれただけで、理由なんか考えることもない動植物にからまり、換算されるだけの日々とは、考えに覆われて、退屈を加算させて、さみしく仰ぐ日々も、憂鬱に加工されるだけの事実が、喘息で、ぜーせー息を吐きながら、長いだけの日々とは、実にうとましいとか、偉そうに挿入してくるから、繰り返し、繰り返すことで、私たちの強度は増して、嚮導する意識は、果てない響きを重ねるが故に、カーストなんかを破壊して、自らの正しさを建て直すのです。恍惚としている深夜、小腹がすいたからと、ピーナッツバターを舐め、均等なものとは、この物事との調和により、すべてを超越してこその、均等さを認めることにより、すべては平衡を保ち、ここにあるものを、未来へと運び出す、と色んな考えが繁栄して、自らを育てるのが教育であり、外から与えられるとは、ごく自然に与えられるべきであり、選ぶよりも、褒賞を求めるよりも、ただあるものを頂く美しさに、短歌をこぼしている夏の始まりと、無垢にまじわる季節との互換性が、盛大に意思を祭り上げる。