昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

淡色

君は死んだものとして捉えると自由になる。なにかを強制的に孕んで、自分の内外から放たれた記憶は、奥底でクシャクシャになり、なだめる瞬間は、はためき、あらがう先に揚々と、端的なアイドルが偶像では無くなった途端、簡単で絶対的なものを乗り越えて、残り物で満足して、愛に価値はあるんだろうけど、そんな価値を考えてる間に、僕らは潰えるのだろうし、得るものも傷だらけで、ギスギスしながら、通り過ぎるだけだし、すがる暇なんてないから、急ぎ足で死地へと向かう勇姿とかを写真におさめて、メタファーが飛び交う夏の空もチクチク痛むし、モラルなんて関係ないし、生成されるものに制限なんてされたくもないから、すぐさま駆け抜ける。ゆるやかにゆれる葉、淡い記憶のブランコ、メタフィジカルな会話にたゆたい、記号化される日々の化粧を落とし、降る起源、静謐な足指をからめて、起床する刹那にすり寄る実体こそが、存在を明らかにするのであり、君との互換性を求め、今に取り残されても尚、健全に時間を乗り越えてく。取り替えられる感覚、もう出会うことが無ければ、それはそこで終わるだけのものであるし、痛む鼓膜で鳴く虫たちが秋を告げ、連れ去られる思いは、記憶に左右されずに、今ある確かなものだけを頼りにして、物語を突き進んでいき、逸脱する先々で対立を深めながら、大利を得ては、永遠などに引き摺られずに、ずっと難しい顔をして、無我夢中に愛しては、さまよう意識は儀式的なものに支配され、些細な出来事と再会しては、病んだ記憶にさえずる崇高な予言をふくんだ、感傷的な余韻にほとばしる迎合されるだけの罪を法に書き換え、改ざんされていくだけの尊さを統合させては、むしばむ余韻は帰路を失い、ないがしろにされた記憶は慟哭を続け、誰かと同化することでしか、自らの存在価値を示せずに、制限を生み出し、踏み台にされる生命は、あの頃を奴隷にし、隷属するものだけが正しいのだと、打算的に生産される継続するための接続される定理により、狂わされていくのではなく、自らが狂いたいから、狂うのであり、遠い記憶の彼方で攪拌される正義に藻屑にされ、計測する自由とは他人の物のままであるし、現れる意味は、表現を失い、漂流物として、誰もいないところに流れ着き、自由であることを求める以前に、絶えず退廃的な理由を流行させるだけの戦略から逃れるよりも、その戦略の意図を知り、自ら騙されにいくような愉快さでもって、果敢に挑むような勇敢さだけが、今を確かなものに変換するのであり、あらがうほどに増していく鋭さは、何かを誇示するよりも速く走り去る。