昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

虫歯

腫らす優美にからむ味、絶対的で濃厚な密度を孕む雲をばくばく食べて、すべてが手中にあり、白昼夢と、垂れ流す血にかかわる瞬間の頬が赤らみ、ふたたびめぐるものが高揚し、豊かに眠る。また足掻く先にめんどくさくかさばる思いが絶え間なく、たんたんと段落を生み出す自然性や、善性なんてものは、ほとんど死に絶えたもののように過ぎ去る果てに経過する波形や、汚れない欠片なんかが刺さったりして、笑ったふりして、猥雑な風をよけて、気だるい身体を捨てたあなたや、束縛されないあなた方に送るものなんてほとんどないから、ほんとなんだって言い放つ君のコアからこぼれる朝や、胸焼けして、吐きちらす草木や、健全なものを保つために行使されるものこそ、ゆがんだものであるし、甲高い声でうたわれるものなんて、どれも嘘ばかりだし、打算的な空から降る飴玉や、憎しみをフラスコにためて、利便性に磔にされた意思なんてものは、誰かに借りたものだし、なにかと似たようなものを愛したフリしながら、他人任せで、結局は結果ばかりで、バラバラになるし、濡らしたり、孕んだりしながら、懶惰な日々だなと、タナトスを睨む目は美しもあるし、残酷な物語にきしむ夕べに住まうものなんて、食べてしまって、無くしてしまえばいいんだし、堕落したって、なにか足りなくても、そこで孤独にうずくまっても、なんだか今日はとても美しいもんだなと、途端にあふれる言葉が氾濫して、確かなものなんて、足かせに変わるだけだし、代用品で終わるよりも、するどく歌い継ぐ意志だけが、純粋であり、さわやかにほころぶ時代も、滅ぶだけであろうが、続けることだけが、答えを超えて、ここにあるものなんて、轟音にかき消され、かけがえのないものも、かけ違えていたものかもしれないし、知ったって、いずれかは沈むだけだろうし、加算され、あたかも生きているとは、価値に変わるだけならば、その価値すら引き裂いて、貧寒なままでも、刹那に現れた笑顔を大切にして、互い違いになるかもしれないし、すれ違いながらも、この命とは豪勢なものであるし、ままならぬままに啜る先々につのる儚さが、果敢に挑むことを忘れ、よどんでしまっても尚、呼び出す声は素敵にひびいて、いつかは君の悲しみを食べてしまうんだぜって、絶対的に歌い上げるのが、私の役目なのかと、果たす義務とは、締め付けられ、抑圧される先に待ちわびる強烈な虚空をも引き裂くのが、この私の手です。怪我した今朝、悪魔みたいな車たちが走る道路、労働でドロドロのスニーカーが、屍をふんで、粉末化した夜をポケットに入れて、君の短い髪が自覚する瞬間になすべきことを盗むような連中に反するために、私とは存在するのです。暗くひずむ身体、そのままでもあなただよと、うそぶく夏の終わり。