昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

反復する渦

彼女の母体を摘む意思、無重力の胎内では、転換される無意味さをぬくもりに変えるような、栄養の海。のどかで、静閑な雰囲気に固まる行方が岩のようだと、想念がカタルシスにいたり、いぶかる先には、何もないのであり、聡明な瞬間に宿る愛と名付けられたものが、連帯感などをうながして、即座に変換されていく苦しみが揺籃なんだと、うるさく付きまとうだけの正しさなどにそっぽ向いて、身近な運命から解き放たれ、たどたどしく渡る君の小さい手。運命を削ぐ音が重複し、壮大なノスタルジアを生み出す間に反響するものが、物語の挿入歌なんだと、誰かしらが、白々しく懈怠する合間には、俯瞰は死滅するんだと、破滅的な使者が騙る原理などから離れて、サナギのように豊かに眠ることで、言葉などは不必要になり、似合わぬ世界から放たれ、配備される哀感などにせめぎ合いながら、生き長らえることなんか、不潔だよねって、羽虫が語る瞬間には、羽虫の命は終わり、次なる生命を紡ぐ歌がなびいて、秋を揺籃に変えるんだって、老婆が永久凍土の中で語る先々では、時間は亡霊に変わり、即席の理由を踏みにじるアリス的な分裂症状から抜け出せずに、惰性に結ばれる無数の思いは、可愛さを武器にして、世界戦争に至らせては、自らの存在意義を示すために、自己愛的な倒錯を繰り返しては、違う世界線の世界をも破壊し尽くし、無になった後でも、誇大妄想にひたる彼女たちの理由により、世界はチグハグにツギハギに作り直されては、先の理由により、また同じように、同じだけ破壊される世界を傍観する自分を傍観するような離脱した自己が、自らのためだけに形成されるような世界を迎合し続けては、倦怠感を攪拌させ、猜疑心に至るだけの、惰性な自我が意思を混濁させ続ける。走り去る衝動を追い求める人々、駆逐されてく今を傍観し、静かに膨大に破壊されてく様を諦観し、見損なうだけの君の偏った理想や、思想なんていらないから、静かに筋書きを書き直して、画期的に生きて、勝手気ままに飛び続ける。